非営利団体プログラムの活用

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現在、当方が所属する一般社団法人愛知県医療ソーシャルワーカー協会ではオンラインのグラフィックデザインプラットフォームであるCanvaを利用しています。優れた素材を利用できるので、Peatixで研修を告知する際やチラシを作る時にクオリティが上がるため大変重宝しています。(以前は、アスクルパワポンでチラシを作成していました。これはこれで大変便利です。)Twitterを見ていると、英国ソーシャルワーカー協会(BASW)もCanvaを利用しているのが分かります。知り合いにウェブデザイナーイラストレーターがいれば問題ないのでしょうが、そんな都合よく知り合いがいる訳がありません(笑)また、仮に知り合いがいたとしても個人的繋がりで都度作業を依頼するとなると、人間関係や無償で色々お願いすることによる申し訳ない気持ちが出てきて、どうしても頼みづらさが生じます。

その点、オンラインサービスは気楽です。Canvaも協会が利用しているオンラインサービスの内の1つです。さらに、非営利団体プログラムでCanva Pro版を無料で利用しています。通常は有料となる素材が全て無料で利用できるのでストレスがありません。このプログラムの利用条件は、非営利型の一般社団法人であることですが、多くのソーシャルワーカー職能団体が基本的に、非営利型の一般社団法人かまたは公益社団法人なので特に問題がないかと思います。当協会も非営利型です(定款をホームページで公表しています)。

オンラインサービスに非営利団体プログラムがあることは、以前第68回日本医療社会福祉協会全国大会(あいち大会)の実行委員を運営する際に、Teamsを利用した時に何度か目にしていたので関心がありました。ただし、Microsoftは非営利型の一般社団法人であっても職能団体は対象外としているので申請を断念した経緯があります。とはいえ、無償版のTeamsでも十分に運用に耐えてくれたのでこれはこれで通常の理事業務と別けて活用できたので大変助かりました。

あまり財政的に余裕がない小規模な職能団体の場合、オンラインで活動するとしても契約費用がネックになってきます。その場合は非営利団体プログラムの活用を検討した方がいいと思います。

残念ながらMicrosoftは対象外ですが、Canvaの他にGoogle・Zoom・サイボウズが対象となり得そうです。

参考:「知らないと損をする!? 企業による非営利団体NPO)向け社会貢献プログラム」『ファンドレイジングのレシピ』2017.03.01
https://www.recipe4fundraising.com/management/service_to_npo/

Googleは、G Suite for Nonprofitsが無料で利用できるようになるので、クラウドでファイルやカレンダーを共有するのに重宝します。まだ深堀できていませんが、会員に対するLMS(学習管理システム)の安定的でシンプルな運用方法として、教育機関で活用が進んでいるClassroomが今後使えるのではないかと考えています。

Zoomは、テックスープという団体を経由して無償ではなく50%offで契約ができるとのこと。複数のアカウントを契約したりウェビナーや大規模ミーティングをオプションで追加する際には50%offは威力を発揮しそうです。現在有償契約期間中の場合は、契約終了後の申請となりようです。テックスープは聞いたこのない団体でしたが、特定非営利活動法人日本NPOセンターが管理・運営しており、日本NPOセンターの理事には全国社会福祉協議会中央共同募金会の常任理事も参画していることから、ある程度安全な団体であることが窺い知れます。

サイボウズは、「キントーン」や「サイボウズOffice」が利用できるようになるため、例えば協会内での理事からの経費請求や講師依頼文の発送状況の確認などこれまえエクセルやワードで提出してもらっていたものが全てクラウドで処理できるようになるのでお互いに業務効率が飛躍的に向上すること必至です。羨ましい。

以上の通り、多少の手間をかければ小規模な職能団体であっても様々なオンラインツールを無償・低価で利用できます。是非、本記事を読まれた担当者の方、協会で検討されてみては如何でしょうか?

なお、利用するか否かは個々の団体のご判断と責任で。被害が生じた場合、当方はいかなる責任も負いません。予めご了承ください。