「社会保障国民会議所得確保・保障(雇用・年金)分科会(第7回)」2008年9月8日

社会保障国民会議所得確保・保障(雇用・年金)分科会(第7回)」2008年9月8日では、低所得者に対する対策の現状等について議論がなされた。 その時の資料議事要旨が公開されているが、この会議に参加した慶応義塾大学の権丈善一氏の以下の記事が大変面白かった。 「勿凝学問190「地方を活性化する」とか「中産階級を生む」とかというのは意図的にやらないとできっこないんです社会保障国民会第7 回議雇用年金分科会(9 月8 日開催)での発言」2008年10月29日 特に「生活保護給付費が増えているから何らかの抑制政策を考えねば」という意見に対して、社会保障学者としての権丈氏が、①公的扶助費の国際比較や、②スティグマという生活保護受給の取引コストの点から、生活保護制度ではなくその周辺領域にある雇用政策や年金政策などの改善が必要と述べられた部分は大変興味深かった。 一方で、貧困問題について社会福祉研究者が参考人として呼ばれなかったのが残念であった。規範論だけでなく、今回の議論の様に社会保障財源という視点からの議論は、社会福祉学問領域においては非常に弱い点だと思う。 ○分科会当日の出席者 清家 篤 慶應義塾大学商学部教授(座長) 岡本 康男 日本経済団体連合会社会保障委員会年金改革部会長 権丈 善一 慶應義塾大学商学部教授小杉委員 中村 時広 松山市長 細野 真宏 受験予備校Hosono’s Super School主宰 宮島 香澄 日本テレビ報道局記者 宮武 剛 目白大学教授 南 砂 読売新聞東京本社編集委員(オブザーバー) 吉川 洋 東京大学大学院経済学研究科教授(オブザーバー) 内閣総理大臣補佐官社会保障担当)