令和4年度 診療報酬改定×社会福祉士 詳細

 



2022年3月4日に、令和4年度診療報酬改定の通知等が告示された。

www.mhlw.go.jp

また、近年は厚生労働省保険局医療課長による解説動画も準備されるので直接担当責任者の話が聞けるのは良い。

www.youtube.com


通常用いる文書は、以下の3点セット。

診療報酬の算定方法の一部を改正する件

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000907834.pdf

※医科診療報酬点数表及び注

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000923495.pdf

 ※算定要件

 

基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000923512.pdf

※施設基準

疑義解釈(その1)2022年3月31日

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000923563.pdf

上記文章を踏まえて、以下社会福祉士に関連する項目を中心に解説する。(随時更新)

回復期リハビリテーション病棟入院料

回復期リハビリテーション病棟入院料1・2の施設基準(p181)において、

在宅復帰支援を担当する専任の社会福祉士等1名以上の常勤配置を行うこと

という文言は、今回の施設基準においても踏襲している。

 

また、同入院料1・2のみ届出可能な体制強化加算1の施設基準(p185)において、

当該病棟に専従の常勤医師1名以上及び専従の常勤社会福祉士1名以上が配置されていること。

さらに、

社会福祉士については、退院調整に関する3年以上の経験を有する者であること。

と続く。

 

関連する疑義解釈(pp.23-24)においては、退院支援加算(現入退院支援加算)との兼任について以下の通り整理されている。

(問80)回復期リハビリテーション病棟入院料1の施設基準に従い病棟に専任配置される社会福祉士、体制強化加算の施設基準に従い病棟に専従配置される社会福祉士、地域包括ケア病棟入院料の施設基準に従い医療機関に専任の在宅復帰支援担当者として配置される社会福祉士は、退院支援加算1の施設基準に従い退院支援及び地域連携業務に専従するものとして病棟に専任配置される社会福祉士と兼任できるか。また、認知症ケア加算1の認知症ケアチームの専任の社会福祉士と兼任できるか。


(答)体制強化加算の施設基準に従い病棟に専従配置される社会福祉士は、当該病棟において退院支援業務を行うために配置されることから、退院支援加算1の施設基準に従い退院支援及び地域連携業務に専従するものとして当該病棟に専任配置される社会福祉士(当該の社会福祉士が他の病棟を兼任しない場合に限る。)と兼任できるが、認知症ケア加算1の認知症ケアチームの専任の社会福祉士とは兼任できない。
回復期リハビリテーション病棟入院料1の施設基準に従い病棟に専任配置される社会福祉士及び地域包括ケア病棟入院料の施設基準に従い医療機関に専任の在宅復帰支援担当者として配置される社会福祉士は、退院支援加算1の施設基準に従い退院支援及び地域連携業務に専従するものとして病棟に専任配置される社会福祉士又は認知症ケア加算1の認知症ケアチームの専任の社会福祉士と兼任できる。

出典:厚生労働省疑義解釈資料の送付について(その1)平成28年3月31日

本疑義解釈が現在も有効ということであれば、回復期リハビリテーション病棟入院料1・2の算定における専任の社会福祉士は、入退院支援加算1で病棟に専任配置される社会福祉士又は認知症ケア加算1の認知症ケアチームの専任の社会福祉士と兼任可。しかし、体制強化加算を届け出ている場合の、専従の社会福祉士は、入退院支援加算1で病棟に専任配置される社会福祉士について回復期病棟のみ兼任可。認知症ケアチームの専任の社会福祉士は兼任不可ということになる。

 

重症患者初期支援充実加算

A234-4 重症患者初期支援充実加算 1日につき300点 3日間算定可能
(1) 重症患者初期支援充実加算は、集中治療領域において、患者の治療に直接関わらない専任の担当者(以下「入院時重症患者対応メディエーター」という。)が、特に重篤な状態の患者の治療を行う医師・看護師等の他職種とともに、当該患者及びその家族等に対して、治療方針・内容等の理解及び意向の表明を支援する体制を評価したものであり、当該保険医療機関に入院している患者について、入院した日から起算して3日を限度として算定できる。なお、ここでいう入院した日とは、当該患者が当該加算を算定できる治療室に入院又は転棟した日のことをいう。
(2) 入院時重症患者対応メディエーターは、以下の業務を行うものとする。
ア 当該患者及びその家族等の同意を得た上で、当該患者及びその家族等が治療方針及びその内容等を理解し、当該治療方針等に係る意向を表明することを、当該患者の治療を行う医師・看護師等の他職種とともに、支援を行う。
イ 当該患者及びその家族等に対して支援を行うに当たっては、支援の必要性が生じてから可能な限り早期に支援が開始できるよう取り組む。
ウ 当該患者及びその家族等の心理状態に配慮した環境で支援を行う。
エ 当該患者及びその家族等に対して実施した支援の内容及び実施時間について診療録等に記載する。

患者サポート体制充実加算において既に社会福祉士が施設基準の届出を行っている医療機関(がん拠点病院加算算定の場合は除く)も少なくないと思われる。算定要件は、「当該保険医療機関に相談支援窓口を設置し、患者等からの疾病に関する医学的な質問並びに生活上及び入院上の不安等に関する相談について懇切丁寧に対応すること。」となっているため、特に、生活上及び入院上の不安等に関する相談について社会福祉士が普段から行っている支援であることから、当時この評価が新設された際は喜ばしいことだった。個別の支援に対する評価ではなく体制を確保していることに対する評価であることもポイントである。また、全入院患者に対して入院初日に70点が算定できることから規模の大きな医療機関ほど得られる額も大きく、仮に1年間の新規入院患者数が12000件であった場合、12,000×700円=840万円となる。

重症患者初期支援充実加算もまた、個別の支援に対する評価ではなく体制を確保していることに対する評価である。仮に1年間にICUなど該当病棟へ入院する延患者日数が2700日分あった場合、2,700日×3,000円=810万円となる。

 

患者サポート体制充実加算と重症患者初期支援充実加算の兼任が可能かは今後の疑義解釈が待たれるが、実業務としては前者は入院だけでなく外来の相談にも応じていることから、兼任では業務が回らないため、別々に配置されることが望ましいと考える。使用者側が支払う社会保険料や退職金の積み立て金などを考慮するとやや不足気味だが、それぞれ1人分の人件費相当となる。

 

患者サポート体制充実加算については、実際には医学的な質問には医師・看護師が応じたり、苦情対応には医療事務の力を借りるため、決して一人で対応してる訳ではない。また、「標榜時間内において常時1名以上配置」となっていることから、複数名体制で届出をしないと、当該職員お休みをとった場合に施設基準を満たせなくなってしまう。


疑義解釈(その1 pp.23-24)

【重症患者初期支援充実加算】

問 75 区分番号「A234-4」重症患者初期支援充実加算の施設基準において、入院時重症患者対応メディエーターは、「以下の(イ)に掲げる者については、医療関係団体等が実施する特に重篤な患者及びその家族等に対する支援に係る研修を令和5年3月 31 日までに修了していることが望ましいこと」、「(イ)以外の者であって、医療関係団体等が実施する特に重篤な患者及びその家族等に対する支援に係る研修を修了し、かつ、当該支援に係る経験を有する者」であることとされているが、

① 「医療関係団体等が実施する特に重篤な患者及びその家族等に対する支援に係る研修」には、具体的にはどのようなものがあるか。

② 令和5年3月 31 日までに当該研修を修了できなかった場合、重症患者初期支援充実加算の施設基準の届出を取り下げる必要があるか。

③ 「当該支援に係る経験を有する」とは、具体的にはどのようなことを指すのか。(答)それぞれ以下のとおり。

① 現時点では、一般社団法人日本臨床救急医学会が実施する「入院時重症患者対応メディエーター講習会」が該当する。

② 直ちに届出を取り下げる必要はないが、可能な限り速やかに研修を修了すること。③ 集中治療領域における特に重篤な患者及びその家族等に対する支援について、3年以上の経験を有することを指す。

 

問 76 区分番号「A234-4」重症患者初期支援充実加算について、当該加算を算定できる治療室を複数有している場合、全ての治療室にそれぞれ別の入院時重症患者対応メディエーターを配置する必要があるか。
(答)当該保険医療機関内に入院時重症患者対応メディエーターが配置されていればよく、必ずしも全ての治療室にそれぞれ別の担当者が配置されている必要はない。


問 77 区分番号「A234-4」重症患者初期支援充実加算について、「入院した日とは、当該患者が当該加算を算定できる治療室に入院又は転棟した日のことをいう」とあるが、当該加算を算定できる病室に入院後、当該加算を算定できない病棟又は病室に転棟し、再度当該加算を算定できる病室に入室した場合、起算日についてどのように考えればよいか。
(答)重症患者初期支援充実加算を算定できる病室に最初に入室した日を起算日とする。


成育連携支援加算(新設)

※A303 総合周産期特定集中治療室管理料の届出を行っている医療機関のみ

○算定要件

注3 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等
に届け出た保険医療機関において、胎児が重篤な状態であると診断された、又は疑われる妊婦に対して、当該保険医療機関の医師、助産師、看護師、社会福祉士公認心理師等が共同して必要な支援を行った場合に、成育連携支援加算として、入院中1回に限り、1,200点を所定点数に加算する

 

(4) 「注3」の成育連携支援加算については、胎児が重篤な状態であると診断され、又は疑われる妊婦が入院している場合に、当該保険医療機関の医師、助産師、看護師、社会福祉士及び公認心理師等が共同して、胎児の疾患に係る十分な情報提供その他必要な支援を行った場合に、入院中1回に限り算定する。なお、ここでいう胎児が重篤な状態とは、以下のものである。
ア 先天奇形
イ 染色体異常
ウ 出生体重 1,500g 未満
(5) 「注3」の成育連携支援加算について、対象となる妊婦とその家族等に対し、分娩方針、母胎の病状、胎児の予後、出生後必要となる治療及び出生後利用可能な福祉サービス等について、十分な説明を行うこと。また、当該説明内容は、成育連携チーム及び必要に応じ関係職種が共同してカンファレンスを行った上で決定するものとし、妊婦又はその家族等に対し、文書により行うとともに、その写しを診療録に添付すること。なお、妊婦とその家族等の求めがあった場合には、懇切丁寧に対応すること。

○施設基準

 総合周産期特定集中治療室管理料の「注3」に規定する成育連携支援加算の施設基準
(1) 当該保険医療機関内に、以下から構成される成育連携チームが設置されていること。
ア 産科又は産婦人科の医師
イ 小児科の医師
助産
エ 5年以上新生児の集中治療に係る業務の経験を有する専任の常勤看護師
専任の常勤社会福祉士
カ 専任の常勤公認心理師


なお、当該専任の看護師、社会福祉士又は公認心理師(以下この項において「看護師等」という。)については、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週 22 時間以上の勤務を行っている専任の非常勤看護師等を2名以上組み合わせることにより、常勤看護師等と同じ時間帯にこれらの非常勤看護師等が配置されている場合には、当該基準を満たしているとみなすことができる。 

コメント:A303 総合周産期特定集中治療室管理料を届出する前提となる新生児特定集中治療室(NICU)のある医療機関は全国で353病院、新生児治療回復室(GCU)は293病院ある(出典:平成29年 厚生労働省 「医療施設(静態・動態)調査」)。そのため、影響は大きくはないが、当該機能をもつ病院に勤務する社会福祉士にとっては関係がある項目である。日常的に行っているチーム医療による支援に報酬が付くことは喜ばしいことであるし、そのチームの中に社会福祉士が必置となったことは日頃の実践の賜物であろう。施設基準に専任要件が付されているが、これは入退院支援加算1の退院支援担当者と兼務できるか否かが気になるところである。兼務不可の場合は、届出をする社会福祉士を確保する必要となるため、疑義解釈を待つ。

○疑義解釈(その1 p35)

【成育連携支援加算】

問 120 区分番号「A303」総合周産期特定集中治療室管理料の注3に規定する成育連携支援加算について、「妊婦とその家族等に対し、母胎の病状等の十分な説明を行うこと」とあるが、説明を行う際は、医師、助産師、看護師、社会福祉士及び公認心理師の全ての職種が同席する必要があるか。
(答)必ずしも全ての職種が同席する必要はないが、対象となる妊婦及びその家
族等の状態に応じ、必要と考えられる者を同席させること。

 

養育支援体制加算(新設)

※A307 小児入院医療管理料の届出を行っている医療機関のみ

 

○算定要件

注7 患者に対する支援体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合してい
るものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関の病棟に入院している患者について、養育支援体制加算として、入院初日に限り300点を所定点数に加算する。

「注7」に規定する養育支援体制加算は、虐待等不適切な養育が行われていることが疑われる小児患者に対する必要な支援体制を評価するものであり、当該病棟に入院している患者について、入院初日に算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

○施設基準

(1) 当該保険医療機関内に、以下から構成される虐待等不適切な養育が疑われる小児患者への支援(以下「養育支援」という。)に係るチーム(以下「養育支援チーム」という。)が設置されていること。
ア 小児医療に関する十分な経験を有する専任の常勤医師
イ 小児患者の看護に従事する専任の常勤看護師
小児患者の支援に係る経験を有する専任の常勤社会福祉士
なお、当該専任の医師、看護師又は社会福祉士(以下この項において「医師等」という。)については、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週 22 時間以上の勤務を行っている専任の非常勤医師等を2名以上組み合わせることにより、常勤医師等と同じ時間帯にこれらの非常勤医師等が配置されている場合には、当該基準を満たしているとみなすことができる。
(2) 養育支援チームの行う業務に関する事項
ア 養育支援に関するプロトコルを整備していること。なお、当該支援の実施状況等を踏まえ、定期的に当該プロトコルの見直しを行うこと。
イ 虐待等不適切な養育が疑われる小児患者が発見された場合に、院内からの相談に対応すること。
ウ 虐待等不適切な養育が疑われる小児患者が発見された場合に、主治医及び多職種と十分に連携をとって養育支援を行うこと。
エ 虐待等不適切な養育が疑われた症例を把握・分析し、養育支援の体制確保のために必要な対策を推進すること。
オ 養育支援体制を確保するための職員研修を企画・実施すること。当該研修は、養育支援の基本方針について職員に周知徹底を図ることを目的とするものであり、年2回程度実施されていること。
(3) (2)のイ及びウの業務を実施する医師は、虐待等不適切な養育が疑われる小児患者の診療を担当する医師との重複がないよう、配置を工夫すること。 

コメント:こちらは小児科病棟における虐待等不適切な養育に対するチーム医療の評価のため、全国的に影響のある項目であろう。これまで取り組んできたチーム医療へ報酬が付くこと、またそのチームに社会福祉士が必置となったことは喜ばしいことである。成育連携支援加算と同様に、専任要件が付されており、入退院支援加算1の退院支援担当者との兼務の可否について、疑義解釈が待たれるところである。また、成育連携支援加算が具体的な支援に対する評価ですが、養育支援体制加算は体制を評価するため、全小児科入院患者(初日)に適応となる。3000円×年間小児科病棟入院患者数という計算式になるので、仮に1000人とすれば300万円の増収となる。金額は大きくないが確実に算定していくべき項目であろう。

退院支援の片手間で出来るほど簡単な支援ではないため、入退院支援部門ではなく外来部門の社会福祉士が施設基準として届け出ることが望ましい。


また、近年特定妊婦に対する支援は、入院前の外来での妊婦健診の段階から妊婦及びその家族、保健センターや児相とかなりの頻度で関係を築き支援にあたることが本当に増えた分野である。そのため、今回の小児科の体制加算だけでなく今後は産科病棟でも同様の考えに基づいた体制加算が設けられることを望む。


算定要件とは別に、支援の均てん化のために病院団体や職能団体において、成育連携支援加算及び養育支援体制加算を算定する医療機関社会福祉士向けの研修を実施する必要があるであろう。この分野に関わる社会福祉士は非常に熱心な方が多くまたバックアップする研究者もいるため、今後の研修の一大分野になるものと考える。

 

退院時共同指導料1、退院時共同指導料2 

○算定要件
(8) 退院時共同指導料1の「注1」及び退院時共同指導料2の「注1」の共同指導は、ビデオ通話が可能な機器を用いて実施しても差し支えない。

(10) (9)における共同指導(※)は、ビデオ通話が可能な機器を用いて実施しても差し支えない。

※多機関共同指導加算2000点のこと。

参考:

www.pt-ot-st.net

 

介護支援等連携指導料

○算定要件

(8) 当該共同指導は、ビデオ通話が可能な機器を用いて実施しても差し支えない。この場合において、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末において共同指導を実施する場合には、厚生労働省医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。 

 

入退院支援加算

○疑義解釈(その1 p27)

【入退院支援加算】
問 90 区分番号「A246」入退院支援加算について、患者及びその家族等と
の病状や退院後の生活等に関する話合いをビデオ通話が可能な機器を用
いて行うことは可能か。
(答)可能。

コメント:退院時共同指導料2や介護支援等連携指導料と同様に、患者・家族との話し合いもビデオ通話で可能に。Zoomの入っているタブレットを携帯して院内を歩くMSWの姿が思い浮かぶ。周りの患者の話や個人情報が映り込まない様、原則病棟の面談室を利用するのが良い。それにより難い場合は、院内でZoom使用に関するルール化が必要であろう。

療養生活継続支援加算

○疑義解釈(その1 p57)

問 210 区分番号「I002」通院・在宅精神療法の注9に規定する療養生活継続支援加算について、患者1名に対し、複数の看護師又は精神保健福祉士が担当として支援等を行うことは可能か。
(答)不可。なお、複数の看護師又は精神保健福祉士がチームで対応することは可能であるが、その場合であっても、主たる担当者を定める必要があり、主たる担当者が交代する場合は、当該患者に対してその旨を説明すること。
また、20 分以上の面接等については、当該主たる担当者が実施することとし、他の看護師又は精神保健福祉士が同席することは差し支えないが、複数の者がそれぞれ実施して時間を合算することはできない。なお、支援計画書の作成や関係機関との連絡調整について、主たる担当者以外の者が補助することは可能である。 

 

2つのMSW学会・大会

 

2022年2月26日 (土)に開催予定の、愛知県医療ソーシャルワーカー協会 第16回 愛知県医療ソーシャルワーク学会(オンライン)。2月19日が申込締切です。

第16回 愛知県医療ソーシャルワーク学会

https://2021-16thgakkai-amsw.peatix.com/

多彩な講師陣による講演と分科会・シンポジウムを企画していますので、是非この機会にご参加ください。参加者は、大会当日以降も2週間オンデマンドで全ての報告を視聴できますので、当日ご都合がつかない方でも、また他県の方でも気兼ねなく申込頂ければと思います。

 

もう1点。6月25日・26日と、第70回 公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会全国大会が和歌山で開催されます。ハイブリッド開催が予定されていますので、コロナ禍であっても、気兼ねなくご参加頂けます。またこちらも大会当日以降、オンデマンドで視聴できます。2月7日より大会申込が始まっておりますのでこちらも、是非お申込みください。

jaswhs2022.umin.jp

学会発表支援ゼミナールを運営して

学会発表を支援する研修を運営する中で思ったことをつらつらと記載します。

愛知県医療ソーシャルワーカー協会では、2020年に開催予定だった第40回日本医療社会事業学会(愛知大会)に多数の会員に発表してもらいたいという思いから、学会発表支援ゼミナールを開催しました。当協会では過去にも、何度か実践研究について単発の研修を開催しています。その場では、何だか分かった気になって研修を終えるのですが、実際に実践研究に手を付けるかといえば必ずしもそうはならず日々が過ぎていき、やがて忘れる、ということの繰り返しでした。この場合、講師が原因ということではなく研修の構造に原因があると考えていました。

無論、実践研究をやる意義についての喚起ということ点では、単発の研修で良いように思います。一方、初学者が学会発表をするにはやはり一緒に取り組んでくれるメンターが必要です。それは職場の先輩や上司が担ってくれるところもあると思います。しかし、上司がいても日常業務で多忙のためそこまで手が回らない。上司がいないので指導が受けられないといった悩みがあります。

そのため、そのウィークポイントを職能団体である当協会がきちんと支援することが必要です。この場合、単発の研修ではなく数回に渡り進捗に応じて継続的に支援をする研修構造である必要があると考えました。

幸い、実践研究に協力頂ける大学の研究者がいらっしゃったおかげで、全6回に渡る継続研修を開催することができました。本研修は、2019年度に初回が開催され、2020年度はコロナで中止、2021年度が現在開催されています。

2021年度学会発表支援ゼミナール

https://2021-gakkaihappyou-amsw.peatix.com/


研修の構造としては、参加者は10名以内。「研究のいろは」から「研究計画書の作り方」・「研究進捗報告」・「抄録報告」・「パワーポイントの発表」の5段階に分けて、それぞれに提出物の期限を設けています。これにより、一人で研究に取り組む際の、「まぁ、忙しいから今回はやめておこう」となりません。提出物については、研究計画書・抄録・パワーポイントについては講師から添削をしてもらい、その指導内容を踏まえて書き直したものを再提出してもらっています。また、ゼミナール形式にすることで一対一ではないことから、他のゼミ生(受講者)同士、お互いに励まされますし、進捗に一喜一憂します。適度な刺激は重要ですね。各回のプログラムとしては、本人からのプレゼンテーション、講師からの好評と受講者からの質疑応答・グループディスカッションを1つの回の中で行います。1回あたり3時間としています。

受講者として想定しているのは、初めて学会発表をする・したい人としていますが、それでもなお受講者の能力や事前準備状況・動機・テーマは様々なため、個別のフォローが必要となります。

実際に開催してみて気付いた、運営のポイントとしては、専門的な量的・質的研究法について教える時間はありません。そのため、それらについては大学や学会で開催している研修等について適宜情報提供しています。また、個別に濃厚に指導が必要な場合は、大学院の研究生や入院をお勧めしています。できれば、この研修をきっかけに、研究すること(学ぶことではない)の面白さに気づき、大学院に入院して、研究に取り組んでくれると嬉しく思います。実際にその様な方も登場しており、やっててよかったなと思います。

運営上、全6回でやれること・やれないことを明示しておくことが重要だと思います。各回の合間で講師に個別に相談したいことがある場合は事務局を通してもらうことで、講師に過度に負担がかからない様にします。だらだらとした関係にならないようにすることが大切だと思います。講師料の契約内容とも関係してくるため、研修当日以外の対応については予め講師と取り決めておく必要があります。

 

あくまでも初めて学会発表をする・したい人向けとコンセプトがぶれない様にしなければいけません。入り口が入りやすくないと、怖くて申込頂けなくなってしまいます。

オンライン開催とリアル開催の共通点と違いについて

オンラインの良い点は、会場の移動時間やCOVID-19の感染について気にしなくて良い点だと思います。仕事や家庭で忙しい受講者にとって、オンライン開催は研修参加のハードルを物凄く低くしてくれました。研修終了後も、直ぐに別の事に取り掛かれます。距離を問わないため、他県からの受講者がいても、何も支障はありません。

共通点としては、講義系の内容や各自の発表を聞くというところはオンラインでもリアルでも変わりがない様に思います。また、「研究のいろは」から「研究計画書の作り方」・「研究進捗報告」・「抄録報告」・「パワーポイントの発表」の5段階に沿って、課題の提出期日を設けることで、取り組む動機ができることにも変わりがないと思います。

違いとしては、リアルであれば講師と運営スタッフが離れた場所で打ち合わせをする。講師と受講者あるいは受講者同士が顔を合わせて身振り手振りも交えてグループディスカッションができます。オンラインの場合、それらのやり取りの中で、相手の表情や雰囲気などの空気感がなかなか掴みにくいため、ニュアンスを計りかねるところが苦労するところです。ブレイクアウトルームの場合、各グループの雰囲気を全体で把握することが物理的にできません。各グループに除きに行くこともできますが、話の間に入ることができずかえって会話を妨げてしまうなと思います。また、画面越しだと、ちょっと講師に聞いてみよう。隣に座った人にちょっと話しかけてみようという「ちょっと」がなかなか声掛けしづらいのかなと思います。

以上、学会発表支援ゼミナールの運営を通して気づいたこと・考えたことについてつらつらと記載しました。

第6回 医療職のための統計セミナー 「事例から論文の読み方を学ぼう」(2022.1.29)

本日は、厚生統計協会主催の第6回 医療職のための統計セミナー 「事例から論文の読み方を学ぼう」をオンラインで受講した。

www.hws-kyokai.or.jp

■学んだこと・考えたこと

〇なぜ論文を読む必要があるのか?
・実践的な医療知識は、診療・看護マニュアルを読めば習得できる
・診療ガイドラインやUpToDateなど論文の二次資料を読めば、意識が高い医療従事者にはなれる。
→「知識の習得」のためには、特定の医学・看護論文を読む必要はあまりない

〇論文を読む目的

1.臨床でもEvidence Based Medicine/Nursingを実践するため
・非千野臨床現場はクリニカル・クエスチョン(臨床疑問)が溢れている
・二次資料をあたっても解決できないクリニカル・クエスチョンに答えるために原著論文を読む。
・患者への適応(エビデンスの実臨床への応用)を考える際に、論文の批判的吟味は必須。

2.自ら論文を書くため

・クリニカル・クエスチョンに明確に答える原著論文が少ないことがわかれば、自らエビデンスを気づくべく臨床研究にトライする。

・自ら研究を行うにあたって、より徹底的な先行研究のレビューを行う必要がある。

先行研究で用いられた疫学手法や統計手法を参考にする。

ソーシャルワークにおいても、臨床家の全員が必ずしも原著論文ばかりを読むことができる訳でも・したい訳でもない。きちんと更新されるソーシャルワークに関するガイドラインやUpToDateが充実すればそれでよい。しかし、残念ながらこの業界にはそれがないのがウィークポイントだと常々思っている。共通の分析枠組み・支援ツール・共通言語が育つ土壌が築きにくい。なお、日本社会福祉士会や日本精神保健福祉士協会など各職能団体でも様々なツールを開発してくれているが、会員以外が目にする機会がなくもったいないことになっている様に思う。

ソーシャルワークに関する最新の知見を紹介するソーシャルワークに関する月刊誌や、今日の治療指針UpToDateの様な常に更新され続ける有償オンラインサービスを出版社の協力を得て販売し、臨床家がそれを購読するという循環が必要である。

〇質の高い研究を見つけるための近道は?

・臨床では、「確実でかつ意義のある研究」を1編見つけるために200編強の論文を読んで吟味する時間はない!!

・対象とするテーマの核となる研究論文から読み始めましょう!

・読んだ論文のreferenceから孫引きする

・UpToDateなどの二次資料源のreferenceから検索する

・「有効」で「質の高い」ガイドラインの引用文献から検索する

一流紙に絞って論文を検索するなら、Chrome拡張機能であるPubmed Impact Facterがある。

www.noguchilabo.com

〇論文構造(IMRAD strucutre)

Introduction(序文)

Methods(方法)

Results(結果)

and

Discussion(考察)

〇PICOに落とし込んで整理する

Patient/Population

Exposure/Intervention

Comparison/Control

Outcome

PICOは主に介入研究の論文で効果的な認識ツールだが、ソーシャルワーク研究の場合は、実態調査が主のため、フィットさせにくい。但し、近年のプログラム評価の考え方を取り入れたソーシャルワーク介入プログラム開発であれば、十分に介入研究は成立するものと考える。他にも、芝野松次郎氏のD&Dでも成立するであろう。

繰り返しになるが、研究が研究のままで終わらない様にするためには、職能団体・養成校・研究者・学会が生み出した成果物を横ぐしを刺して分かりやすく紹介する雑誌・UpToDateが必要だと考える。なおこの場合、児童・障害・高齢・医療・地域などに分けず分野横断的なものであることが望ましい。何故なら、厚生労働省社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会『ソーシャルワーク専門職である社会福祉士に求められる役割等について』平成30年3月27日でも指摘された通り分野横断的な支援がソーシャルワーカーに求められているという実務的な理由と、分野ごとの媒体にするとマーケットが小さくなり過ぎて出版社が採算が合わないという経営的な理由と2つからである。

第16回 愛知県医療ソーシャルワーク学会(オンライン)



もう1つ、こちらも愛知県医療ソーシャルワーカー協会主催。


かなり、多彩な内容となっています。既に、全国からお申込み頂いております。開催まで1ヶ月を切りました。実行委員会では現在、事前収録作業を目下進めているところです。当日の配信もありますが、こちらもオンデマンド配信が特典でついてきます。田中千枝子先生は今年度で日本福祉大学を退職されるため、記念すべき基調講演になると思います。是非、お申込みください。

【大会概要】
テ ー マ:医療ソーシャルワーカーの未来図
会   期:2022年2月26日(土)10:00から18:00
会   場:オンライン開催(事前収録による定刻配信)
大 会 長:小林 哲朗
(一般社団法人愛知県医療ソーシャルワーカー協会会長・国家公務員共済組合連合会 名城病院
主   催:一般社団法人愛知県医療ソーシャルワーカー協会

【プログラム】
<基調講演>
「MSWの人材養成の転換点を考える」
講師:田中 千枝子(日本福祉大学社会福祉学部教授)
<講演>
「医療ソーシャルワーカーのストレスマネジメントと成長過程(仮題)」
講師:保正 友子(日本福祉大学社会福祉学部教授)
<講演>
「保証人問題における医療ソーシャルワーカーの役割」
講師:林 祐介(同朋大学社会福祉学部准教授)
<講演>
「マネジメントとスーパービジョン(仮題)」
講師:浅野 正嗣(ソーシャルワーカー・サポートセンター名古屋代表)
スペシャルインタビュー>
「車イスの私がアメリカで医療ソーシャルワーカーになった理由」
講師:上原 寛奈(Licensed Clinical Social Worker)
(「車イスの私がアメリカで医療ソーシャルワーカーになった理由(幻冬舎)」著者)
<ランチョンセミナー>
「医療ソーシャルワーカーへおくる混迷の時代を生き抜く、心の在り方・働き方の智慧
講師:佛心宗 大叢山 福厳寺 住職 大愚元勝(You Tube「大愚和尚の一問一答」)

<愛知県医療ソーシャルワーカー協会・愛知県社会福祉士会・愛知県精神保健福祉士協会合同企画>
「子どもの貧困とソーシャルワーク
シンポジスト
・「子どもの参加と表現の自由を保障するソーシャルワーク実践」
荒井 和樹(中京学院大学短期大学部専任講師)
・「子どもの貧困とスクールソーシャルワーカーの役割」
野尻 紀恵(日本福祉大学社会福祉学部教授)
・「子どもの貧困とは親の貧困であり社会の貧困である」
石上 里美(名古屋市仕事・暮らし自立サポートセンター大曽根相談支援員)
・「事例にみる、周産期ソーシャルワークにおける子どもの貧困 ~ソーシャルワーカーがめざす子どもの成長支援について~」
柚原 明日香(安城更生病院医療ソーシャルワーカー
座長:小林 哲朗(国家公務員共済組合連合会名城病院

<演題>(順不同)
「新人期の医療ソーシャルワーカーが大学病院で就労継続するために必要な環境とは」

藤田医科大学病院 稲葉 一樹
「コロナ禍におけるオンライン面会導入の試みに関する若干の考察」
名城病院 小林 哲朗
「性暴力被害者へのソーシャルワーク-事例を通じてMSWの役割と課題を考える」
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院 坂本 理恵
「とびこみ出産をした技能実習生へのソーシャルワーク-ミクロからメゾレベルへの実践展開による意思
決定支援」
豊橋市民病院 土屋 真由美
「コロナ禍における退院支援の現状と今後の課題」
新城市民病院 前田 紋奈
「愛知県内の要保護児童対策地域協議会におけるMSW参加の実態調査」
公立陶生病院 明神 麻歩

*プログラムの詳細は順次、大会ホームページでお知らせします。

●参加費
愛知県医療ソーシャルワーカー協会会員 3,000円
非会員 4,000円
学生(大学生・大学院生・専門学校生・高校生)1,000円

●申し込みの流れ
【申し込み】
協会ホームページ(Peatix)よりお申込みください。
https://2021-16thgakkai-amsw.peatix.com/

申込締切日:2022年2月25日(金) 17:00

●受講の流れ
開催3日前(9:00頃)に、Zoomミーティング・配布資料・オンラインアンケートのURLを、本Peatixの「イベント視聴ページ」に掲載します。配布資料につきましては、事前に閲覧・ダウンロードすることが可能です。なお、チケット購入済の方しか本ページは見ることができません。

●動画配信期間
視聴保障の観点から学会当日に配信する動画を学会翌日(2022年2月27日)9:00になりましたら「イベント視聴ページ」に、YouTubeの動画URLが追記されますので2週間(2022年3月12日 23:59まで)に限り視聴可能です。配信期間中、いつでも・どこでも・何度でも視聴できます。YouTubeは限定公開のため、チケット購入済の方しか視聴することができません。そのため、研修当日受講者側で通信トラブルがあって受講できなかった場合も、受講費の返金は致しません。配布資料は、動画配信期間のみ閲覧・ダウンロード可能です。それ以降は使用できなくなります。

グローバル研修:2021年度 愛知県医療ソーシャルワーカー協会 研修部企画研修(オンライン) 2022年度 診療報酬改定説明会

当方が研修部長をしています愛知県医療ソーシャルワーカー協会では、株式会社スズケンの岡山さんとのご縁で診療報酬改定・介護報酬改定の度に解説研修をお願いしています。もちろん、色々な場所で診療報酬改定の解説を行うセミナーは開催されていますが、医療ソーシャルワーカーを対象に、関連する項目に絞って解説してくれるところが当協会の研修のウリとなっています。


是非、オンデマンド研修ですので時間も場所も縛られません。視聴期間中であれば、いつでも・どこでも・何度でも視聴が可能です。毎年300名近くの方にご受講頂く人気研修です。オンラインのため、他県からも距離に関係なくご受講頂けます。是非、お申込みください。

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グローバル研修:2021年度 研修部企画研修

2022年度診療報酬改定説明会
https://2021-kennsyuubukikaku-amsw.peatix.com/

■内容
本研修の特徴は、2022年度診療報酬改定について医療ソーシャルワーカーを主な受講者として想定し、 関連する内容に絞って解説しているところです。
介護支援専門員の皆様にとっては、連携先の医療機関や介護老人保健施設がどの改定項目に注目しているのかを把握する機会としていただければと思います。

【受講者追加特典】
皆様からのご要望にお応えし、疑義解釈を踏まえた講師による解説動画を、2022年4月中旬頃よりYouTubeにて追加でオンデマンド配信します。改定後のフォローアップにご活用ください。

■配信期間
2022年3月23日(水)9:00~4月6日(水)23:59

■研修方法
YouTubeによるオンデマンド配信
※配信期間内であれば、いつでも・どこでも・何度でも視聴可能です

■動画時間
90分(予定)

■講師
岡山幸司 様 株式会社スズケン 卸事業企画部副部長

■定員
なし

■受講費
愛知県医療ソーシャルワーカー協会会員   2,500円
非会員                  3,500円

■申込期間
2022年1月28日(金)~3月21日(月)

■認定医療ソーシャルワーカー(予定)
2ポイント

中根成寿「kintoneを利用した社会福祉実習(ソーシャルワーク実習)記録の電子化の方法と意義ver.1.0」『京都府立大学学術報告(公共政策)』第 13 号,2022,pp.175-187

昨日、こんなエントリーがTwitterに上がりました。「実習×kintone」!!

中根成寿「kintoneを利用した社会福祉実習(ソーシャルワーク実習)記録の電子化の方法と意義ver.1.0」『京都府立大学学術報告(公共政策)』第 13 号,2022,pp.175-187

https://researchmap.jp/naruhisa/published_papers/36273953


京都府立大公共政策学部福祉社会学科の相談援助実習において、一部の学生に対して実習先の協力も得た上で実習記録をkintoneで電子化して実習に望んだ実践報告。面白くて、つい職場からの帰り道で全部読んでしまいました。

以下、厳密に引用せずメモ。

■参考になったこと
・ライセンス管理(養成校教員・実習指導者・実習生の3者における一般ユーザーとゲストアカウントの使い分けと値段、フィールドの権限付与の仕組み)
・実際の画面上の運用(視認性、同時閲覧性・リアルタイムに確認ができるメリット)
・変更履歴・変更箇所の履歴
・手書き注釈はアプリで対応可能(デバイスとペンの機能で大分差が出るかも)
・中根氏のreserchmapにテンプレートを公開している
・ベンダーに依頼せず、自分たちで必要に応じてシステムを変更できる

■課題
・実習生が、スマホで実習記録を確認したり入力する姿が職場内で共有されていないとマイナスに評価されてしまうリスクがある。
・実習生が、実習中にスマホを持ち歩きにくい。
・指導者と実習生が電子媒体を持ち合わせていないと、実習記録をその場で共有しながら話が難しい。

きちんと、課題も明記されているところが素晴らしく、これを踏まえて今後どうするかを読者も含めて考えることができる。

kintoneでも、他のツールでも良いがこの様に電子化に関する議論が活発に論文上で成されることを切に願う。

拙論も電子化については、以下3論文執筆しています。

・樋渡貴晴「当法人における医療ソーシャルワーカー間のOneNoteを用いた知識共有の試み」日本医療社会福祉協会『医療と福祉』№106,Vol.53-№2,2019,pp.8-16
・樋渡貴晴ほか(筆頭著者)「社会資源データベースを用いた社会資源情報標準化の試み」愛知県医療ソーシャルワーカー協会『医療ソーシャルワーク2009』96,第57巻,第1号,2009,pp.23-29
・樋渡貴晴ほか(筆頭著者)「支援相談員業務データベース開発の現状と今後の課題」愛知県医療ソーシャルワーカー協会『医療ソーシャルワーク2008』2008,pp.31-40

また、現在法政大学にいらっしゃる元老健支援相談員の間嶋健さんの次の論文も公開当時大変刺激を受けました。

間嶋健「MSWの各種記録が統合された電子記録システムの構築における研究」『ソーシャルワーク研究』40(1),2014,pp.73-79

令和4年度 診療報酬改定×社会福祉士(注目は精神保健福祉士による相談支援に報酬算定)

令和4年度診療報酬改定に向けて、本日いわゆる短冊が公開されました。

社会福祉士関連項目について、抜き出しとコメント記載しました。事実誤認やミスリーディングもあるかもしれません。ご指摘ください。

中央社会保険医療協議会 総会(第513回) 議事次第」4 . 1 . 2 6

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000887197.pdf


■重症患者初期支援充実加算(p40) (新)
[施設基準]
(1)患者サポート体制充実加算に係る届出を行っている保険医療機関 であること。

(4)入院時重症患者対応メディエーターは、当該患者の治療に直接関わらない者であって、以下のいずれかに該当するものであること。なお、以下のアに掲げる者については、医療関係団体等が実施する特に重篤な患者及びその家族等に対する支援に係る研修を修了していることが望ましいこと。
ア 医師、看護師、薬剤師、社会福祉士公認心理師又はその他医 療有資格者

コメント:予定通りの社会福祉士掲載。研修終了は望ましい規定に留まった。今後、救急認定ソーシャルワーカー認定機構を中心に、この領域での議論を深める必要がある。

■特定機能病院リハビリテーション病棟入院料(p84) (新)
[施設基準]
(9)当該病棟に専従の常勤の理学療法士が3名以上、専従の常勤の作 業療法士が2名以上、専従の常勤の言語聴覚士が1名以上、専従の 常勤の管理栄養士が1名以上、在宅復帰支援を担当する専従の常勤社会福祉士等が1名以上配置されていること。

コメント:前回の改定で廃止になった特定機能病院での回復期リハ基本料算定の復活。施設基準としては回復基本料1相当。

■入退院支援加算(p102) (改)
[施設基準]
5 入退院支援加算の「注5」に規定 する施設基準 (2) 当該入退院支援部門に、入退院 支援に関する十分な経験を有する専任の看護師及び専任の社会福祉士が配置されていること。 なお、当該専任の看護師及び専 任の社会福祉士については、週3日以上常態として勤務してお り、かつ、所定労働時間が週22 時間以上の勤務を行っている専 任の非常勤看護師又は専任の非常勤社会福祉士(入退院支援に 関する十分な経験を有するもの に限る。)をそれぞれ2名以上 組み合わせることにより、常勤看護師又は常勤社会福祉士と同 じ時間帯にこれらの非常勤看護 師又は非常勤社会福祉士が配置 されている場合には、当該要件を満たしているとみなすことが できる。

コメント:前回の改定で入退院支援加算1・2に追加された非常勤要件が、医療資源の少ない地域(注5)にも適用拡大。中医協議論を踏まえると、予想以上に緩和範囲は小幅に留まる。

■入退院支援加算(p244) (改)
[算定要件]
入退院支援加算1及び2について、算定対象である「退院困難な要因を有する患者」として、ヤングケアラー及びその家族を追加する

サ 家族に対する介助や介護等を 日常的に行っている児童等であ ること
シ 児童等の家族から、介助や介護 等を日常的に受けていること

コメント:前評判通り入退院支援加算にヤングケアラーが算定対象追加。サはヤングケアラー本人が患者として入院した場合、シがヤングケアラーからケアを受けている患者という意味か。関係機関に繫げることについて評価の記載がない。ここは要求のしどころ。

■生殖補助医療管理料1(p324) (新)
[施設基準]
(6)生殖補助医療管理料1を算定する施設については、以下の体制を 有していること。
ア 看護師、公認心理師等の患者からの相談に対応する専任の担当 者を配置していること。
社会福祉士等の保健医療サービス及び福祉サービスとの連携 調整を担当する者を配置していること。
ウ 他の保健医療サービス及び福祉サービスとの連携調整及びこ れらのサービスに関する情報提供に努めること。

コメント:今回政治的に注目された項目。まさかの社会福祉士が施設基準入り。専任規定はないので、兼務を想定している。念のため、疑義解釈で入退院支援業務及び地域連携業務を担う専任の社会福祉士が兼務可能か確認が必要。

■療養・就労両立支援指導料 (改)
対象疾患に、心疾患、糖尿病及び若年 性認知症を追加(p250)
[算定要件]
[施設基準]
精神保健福祉士又は公認心理師追加(p353)

コメント:事前の情報通り。

■総合周産期特定集中治療室管理料(p427) (改)
[算定要件]
注3 別に厚生労働大臣が定める施 設基準に適合しているものとし て地方厚生局長等に届け出た保 険医療機関において、胎児が重篤な状態であると診断された、又は 疑われる妊婦に対して、当該保険 医療機関の医師、助産師、看護師、 社会福祉士公認心理師等が共同して必要な支援を行った場合に、 成育連携支援加算として、入院中 1回に限り、●●点を所定点数に 加算する。

コメント:カンファレンスメンバーとして社会福祉士が明記。アリバイ参加にならない様に注意。

(番外編)
■通院精神療法(pp.360-361)(改)
注9 別に厚生労働大臣が定める施 設基準に適合しているものとし て地方厚生局長等に届け出た保 険医療機関において、1を算定する患者であって、重点的な支援を 要するものに対して、精神科を担 当する医師の指示の下、看護師又 は精神保健福祉士が、当該患者が地域生活を継続するための面接 及び関係機関との連絡調整を行 った場合に、療養生活継続支援加 算として、初回算定日の属する月から起算して1年を限度として、 月1回に限り●●点を所定点数 に加算する。ただし、注8に規定 する加算を算定した場合は、算定 しない。

[施設基準]
3 通院・在宅精神療法の療養生活継 続支援加算の施設基準
(1) 当該保険医療機関内に、当該支援に専任の看護師又は専任の精神保
健福祉士が1名以上勤務している こと。
(2) 当該看護師又は精神保健福祉士が同時に担当する療養生活継続支
援の対象患者の数は1人につき80 人以下であること。また、それぞれ の看護師又は精神保健福祉士が担 当する患者の一覧を作成している こと。

コメント:外来かつ1年間限定ではあるが相談支援に診療報酬がつく。看護師が施設基準に届け出る場合は、認定相当でなければいけない。専従ではなく専任のため、看護業務との兼務は可であることを想定。
MH協会の要望書では、「通院・在宅精神療法(I002)において、精神科を標榜する保健医療機関の外来診療部門に精神保健福祉士を1名以上配置した場合の体制に係る加算を新設してください。」と施設基準に関して要望。

https://www.jamhsw.or.jp/ugoki/yobo/2021.html#14

結果的に、「通院・在宅精神療法(I002)」の施設基準には認められていないが、同項目の療養生活継 続支援加算の施設基準に明記された。追加的に、算定要件に相談支援に対する「療養生活継続支援加算」が実現。相談支援そのものに診療報酬がつくことは画期的。1年間限定(これが重点的という意味か)、月1の算定、1人につき80人という縛りあり。
要望書では、MH協会はしっかりと調査データを添付していたことが勝因か。一般科においても、同じロジックで要望していく材料となりそう。看護師は認定相当でなければ算定できないとされたが、精神保健福祉士は資格があることのみが要件。つまり、相談支援の専門家であると認められたことを意味する。この点は今後の報酬改定議論において重要な布石となる。

研修運営に関する覚書(1.研修運営体制)

先日、全国の都道府県MSW協会の研修担当者がZoomで集まり、各協会の研修運営について情報交換を行いました。その中で、私自身が約5年間研修部門の責任者を担当して、取り組んだこと、考えたことについて書きとどめておこうと思いました。

1.研修運営体制

組織の規模にもよりますが、基本的に以下の3パターンかと思います。
(1)理事が直接研修運営に携わる
(2)理事以外の協力委員が研修運営に携わる
(3)(1)と(2)のミックス

(1)の強みは、理事会が実践上あるいは社会情勢上取り上げたいテーマと講師を直接調整できるので意思決定が速いです。しかし、実際に運営に携わっている理事の方はご承知の通り、最初の頃は勢いがあるので良いですが数年経ってくるとネタが尽きたり、運営がしんどくなってくる場合があります。

一方、(2)の強みは、研修をやりたいと思う複数の委員がいること開催できる研修が全体として増えます。私の所属する協会もそうですが、テーマごとに研修委員会が分かれていると更に組織立って研修提供体制が作れるので、研修事業という協会にとって重要な活動を層厚く展開することが可能になります。とはいえ、関わる人が増えればともすると活動がバラバラになってしまいます。皆が好き勝手やっている状態ですね。これは組織としては避けなければいけません。ミッションや目標の設定・ルールやスケジュール調整・帳票・運用マニュアル・研修機材の整備など、おのずとマネジメントが必要になります。

組織として長期的にみると、(2)による研修運営を基本にしつつ、その時々のホットなテーマに合わせた(1)による研修運営を付加することが研修運営を長続きさせるポイントなのではないかと思います。

ルールやスケジュール調整・帳票・運用マニュアル・研修機材の整備で言えば、私の所属する団体では、以下の通り取り組んでいます。

(1)研修部の設置と専属の理事を5人配置(1人は部長級の常任理事)
(2)クローズドの運用マニュアルを記載したホームページやオンラインドキュメントの作成
(3)最新版帳票類の整備と(2)に常時ダウンロードできるよう保存
(4)オンライン研修運用マニュアルの整備とクラウド保存
(5)オンライン決済システム(Peatix)の活用
(6)研修機材(ヘッドセット、パソコン、Zoom契約、)の整備

(1)は、研修の実施主体になることを禁欲的にやらず、7つある研修委員会をそれぞれ担当し、研修運営の支援と評価、理事会とのパイプ役を担っています。研修部でも色々とやりたい研修は沢山あるのですが、ここはぐっと耐えてマネジメントに徹するようにしています。とはいえ、研修をやったこともない理事が現場感覚もなく各研修委員会をマネジメントするとそれは末恐ろしいことになります。そのため、年に1回は研修部企画の研修を開催し、また各研修委員会開催当日の運営の支援に当たることで現場感覚を養うようにしています。
(2)は、Googleサイトを利用してポータルサイトのように活用しています。迷ったら研修部サイトを確認する。検索窓があるので、検索していち早く該当ページを見つけてもらうことが鍵です。
(3)は、どのファイルが最新化問題が常に付きまとうため、それを防止するために取り組んだことでした。職場にポータルサイトがあると同じような機能があるのでイメージが付きやすいかもしれません。

(4)オンライン研修運用マニュアルの整備とクラウド保存により、研修委員会と共有することで、常に最新版を確認することができるのも強みだと思います。特任オンラインに使用するソフトや撮影機材は日進月歩なのでマニュアル改訂の頻度が高いです。実物のファイルを修正の都度メールに添付して送っていたら、受け取った相手はうんざりしていることでしょう。

マニュアルは作って終わりではなく、解説をしながらも実地を通してイメージを持ってもらったり、手直しが必要であれば修正・追記しなければいけません。永遠に修正が必要です。

(5)については、オンライン研修が主体となる中で有料研修の受講費受け取りで重要な役割を果たすため別途詳細を記載します。

とりあえず、今日は研修運営体制でした。

新刊案内

眞鍋彰啓『失敗事例に学ぶ生活保護の現場対応Q&A』民事法研究会,2021.12.16

〇内容

生活保護の停止・廃止、78条徴収や63条返還、不当要求や不正受給、SNS投稿による業務妨害などをめぐって遭遇しがちな失敗事例を物語形式でわかりやすく解説!

生活保護の現場で日々奮闘するケースワーカーはもちろん、保護利用者を支援する福祉関係者や生活再建築に尽力する法律実務家の必携書!

・任期付公務員として職員の悩みを目の当たりにしてきた著者ならではの温かいまなざしと明快な助言をとおして、失敗の原因と具体的な対処法がわかる!

〇目次
第1章  ケース記録
第2章  虚偽の報告
第3章  書面による指示
第4章  相続財産と78条徴収
第5章  不正受給と届出義務
第6章  障害者加算と63条返還
第7章  不正受給と住民訴訟
第8章  セクハラと懲戒処分
第9章  不当要求(接近型)への対応
第10章  不当要求(攻撃型)への対応
第11章  不正受給への関与
第12章  SNS投稿と業務妨害

〇コメント
著者は、福岡県直方市市民部健康福祉課の弁護士。

 


三井さよ『ケアと支援と「社会」の発見』生活書院,2021.12.3

〇内容

続いてさえいれば、今日もあの人やこの人との明日が育まれる可能性が残されている。

人と人とが直接的に対峙し、向き合う、ケアや支援の現場。今日もまた、法制度や個々人の行為の限界を、掻い潜り、乗り越え、換骨奪胎するため、現場の人たちはミクロな「社会」を発見し、制度を新たに創り、そして明日を目指す

〇目次
第1章 〈場〉の力――ケア行為という発想を超えて
第2章 「優位に立つ」関係を弱める――支援か虐待かという問いの先へ
第3章 出会うということ――足湯ボランティアと被災者のつぶやきからみる素人の力
第4章 専門職と「ともに生きる」立場と――上田敏と障害者運動の対比からみえる異なるケア提供者像
補遺 あのころの私に

〇コメント
ここ3年は、年1冊のペースで単著を出されている。

Blog引越し完了

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ココログからはてなブログへ引越ししました。

 

インターネットプロバイダーを変更したのをきっかけに、Blogが解約となってしまいました。その後、忙しさにかまけて半年間放置していました(汗)念のため過去の記事はエクスポートしてあったのですが、ようやくインポート先が見つかりました。

この間に、「Blogずっと見ていましたよ」「Blogどうしちゃったんですか?」と遠方の色々な方に言われて、「あぁ、見てくれている人がいたんだ。」としみじみ思った次第です。

基本的に、コメントを求めないし、返信も少なめというスタイルで約17年間やってきました。過去に書いた記事を調べようにもBlogを解約してしまっていたので、探すことができず私自身が不便に感じていました。自分にとってもBlogが大事な外部記憶装置になっていたと半年離れてみて実感しました。

Twitterを始めて10ヶ月が経ちますが、情報がプッシュ型で得られるのは良いですね。しかし、まとまった調べ物を書くには向いていないなとも思います。せっかく長く続けてきたBlog習慣なので、またボチボチと医療ソーシャルワーク関連の記事を書き綴りたいと思います。

「神戸市、全国で課題の「ヤングケアラー」支援プロジェクトを始動 ~相談する先がわからない、身近に同じ境遇の友人がいない、などの課題を持つ子どもたちを支援~」『PRTIMES』2021年5月11日

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「神戸市、全国で課題の「ヤングケアラー」支援プロジェクトを始動 ~相談する先がわからない、身近に同じ境遇の友人がいない、などの課題を持つ子どもたちを支援~」『PRTIMES』2021年5月11日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000078202.html

神戸市が、PRTIMESを活用して「ヤングケアラー」支援プロジェクトのPRを行っています。

〇ポイント
・2019年10月に起きた事件をきっかけに、同市福祉局主幹にて2020年11月よりヤングケアラーの支援に向けたプロジェクトチームを発足。
・関係機関、支援団体、元当事者、学識経験者へのヒアリングを実施。
ヒアリング結果を踏まえて、2021年度より(1)相談・支援窓口の設置、(2)身近な方々への理解の促進、(3)交流と情報交換の場の3つの取り組みを実施予定。
・2021年4月より、同市こども家庭局に別途「こども未来担当局長」を新設。内閣府出向者が就任。

〇感想
国によるヤングケアラーの実態調査の結果が報道され、ヤングケアラーに対する支援の必要性が注目されています。行政による支援がなされることは良いですね。

学識経験者として、大阪歯科大学 医療保健学部(社会福祉士コース) 准教授の濱島 淑恵氏(社会福祉学)が本テーマで研究活動をされていることを知りました。相談員の条件と雇用形態が「社会福祉士等の非常勤職員」となっていることが気になります。別の記事によると「6月から社会福祉士3人が専属で相談を受ける」とのこと。

この実践を知る機会が出てくることを待ちます。先日の現代書館のイベント(第2回)で得た気づきですが、学会の分科会では通常、児童・障害者・高齢者などカテゴリーごと分かれています。自分の興味関心のある分科会にいればそのテーマについて学ぶことができる一方で、別のテーマの研究・実践を知る機会が減ってしまいます。とはいえ、専門性を高めるにはある程度カテゴリーで集約して議論すること必要です。両者のバランスが難しいですね。そのため分野別でやりつつも、時に分野を横断する共通テーマで横ぐしで指すような企画もやる、というのが良いのだと思いました。研修担当者としてメモ。

いつも思いますが、この横ぐしでソーシャルワーク業界全体を知ることができる月刊誌や週刊医学界新聞のような媒体が欲しいです。もちろん、既存の福祉系雑誌は目を通していますが、その上での思いです。

熊田均「身元保証サービス事業者であるNPO法人に対する死因贈与契約が公序良俗に反するとして無効とされた事例」『実践成年後見』№92,2021

グローバル研修:2021年度 愛知県医療ソーシャルワーカー協会 保証人問題委員会企画研修

非営利団体プログラムの活用

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現在、当方が所属する一般社団法人愛知県医療ソーシャルワーカー協会ではオンラインのグラフィックデザインプラットフォームであるCanvaを利用しています。優れた素材を利用できるので、Peatixで研修を告知する際やチラシを作る時にクオリティが上がるため大変重宝しています。(以前は、アスクルパワポンでチラシを作成していました。これはこれで大変便利です。)Twitterを見ていると、英国ソーシャルワーカー協会(BASW)もCanvaを利用しているのが分かります。知り合いにウェブデザイナーイラストレーターがいれば問題ないのでしょうが、そんな都合よく知り合いがいる訳がありません(笑)また、仮に知り合いがいたとしても個人的繋がりで都度作業を依頼するとなると、人間関係や無償で色々お願いすることによる申し訳ない気持ちが出てきて、どうしても頼みづらさが生じます。

その点、オンラインサービスは気楽です。Canvaも協会が利用しているオンラインサービスの内の1つです。さらに、非営利団体プログラムでCanva Pro版を無料で利用しています。通常は有料となる素材が全て無料で利用できるのでストレスがありません。このプログラムの利用条件は、非営利型の一般社団法人であることですが、多くのソーシャルワーカー職能団体が基本的に、非営利型の一般社団法人かまたは公益社団法人なので特に問題がないかと思います。当協会も非営利型です(定款をホームページで公表しています)。

オンラインサービスに非営利団体プログラムがあることは、以前第68回日本医療社会福祉協会全国大会(あいち大会)の実行委員を運営する際に、Teamsを利用した時に何度か目にしていたので関心がありました。ただし、Microsoftは非営利型の一般社団法人であっても職能団体は対象外としているので申請を断念した経緯があります。とはいえ、無償版のTeamsでも十分に運用に耐えてくれたのでこれはこれで通常の理事業務と別けて活用できたので大変助かりました。

あまり財政的に余裕がない小規模な職能団体の場合、オンラインで活動するとしても契約費用がネックになってきます。その場合は非営利団体プログラムの活用を検討した方がいいと思います。

残念ながらMicrosoftは対象外ですが、Canvaの他にGoogle・Zoom・サイボウズが対象となり得そうです。

参考:「知らないと損をする!? 企業による非営利団体NPO)向け社会貢献プログラム」『ファンドレイジングのレシピ』2017.03.01
https://www.recipe4fundraising.com/management/service_to_npo/

Googleは、G Suite for Nonprofitsが無料で利用できるようになるので、クラウドでファイルやカレンダーを共有するのに重宝します。まだ深堀できていませんが、会員に対するLMS(学習管理システム)の安定的でシンプルな運用方法として、教育機関で活用が進んでいるClassroomが今後使えるのではないかと考えています。

Zoomは、テックスープという団体を経由して無償ではなく50%offで契約ができるとのこと。複数のアカウントを契約したりウェビナーや大規模ミーティングをオプションで追加する際には50%offは威力を発揮しそうです。現在有償契約期間中の場合は、契約終了後の申請となりようです。テックスープは聞いたこのない団体でしたが、特定非営利活動法人日本NPOセンターが管理・運営しており、日本NPOセンターの理事には全国社会福祉協議会中央共同募金会の常任理事も参画していることから、ある程度安全な団体であることが窺い知れます。

サイボウズは、「キントーン」や「サイボウズOffice」が利用できるようになるため、例えば協会内での理事からの経費請求や講師依頼文の発送状況の確認などこれまえエクセルやワードで提出してもらっていたものが全てクラウドで処理できるようになるのでお互いに業務効率が飛躍的に向上すること必至です。羨ましい。

以上の通り、多少の手間をかければ小規模な職能団体であっても様々なオンラインツールを無償・低価で利用できます。是非、本記事を読まれた担当者の方、協会で検討されてみては如何でしょうか?

なお、利用するか否かは個々の団体のご判断と責任で。被害が生じた場合、当方はいかなる責任も負いません。予めご了承ください。