文部科学省 H22年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業採択プロジェクトと社会福祉学

文部科学省は、H22年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(旧:私立大学学術研究高度化推進事業)採択プロジェクトの結果発表を行った。本事業の目的は以下の通り。 「本事業は、私立大学が、各大学の経営戦略に基づいて行う研究基盤の形成を支援するため、研究プロジェクトに対して重点的かつ総合的に補助を行う事業であり、もってわが国の科学技術の進展に寄与するものである。」 また、事業の内容は以下の通り。 「各大学が最先端の研究や地域に根差した研究などの観点から研究プロジェクトを計画・申請し、文部科学省が審査の上で選定を行い、当該プロジェクトを遂行するための研究拠点に対して、研究施設・設備整備費や研究費を一体的に補助する。」 研究期間は、以下の通り設定されている。 ・「研究拠点を形成する研究」:原則、5年間 ・「大学の特色を活かした研究」及び「地域に根差した研究」:原則、3年間 本事業において社会福祉学分野で採択されたのは次の2件。 ・立教大学(代表者:松山真教授) 「うつ病者の社会的支援」および「自殺予防」に関するソーシャルモデル研究・開発 ・日本福祉大学(代表者:平野隆之教授) 社会関係再構築に向けた地域福祉的解決のデータベース開発と評価」 どちらも「研究拠点を形成する研究」として採択されている。なお、助成額は不明。 それぞれの大学は既にHP上に採択された旨をアピールしている。 ・立教大学日本福祉大学 松山真教授の経歴は、以下の通り。元ソーシャルワーカー。19年の臨床経験を持つ。個人HPも持っている。 1983-1986 独立行政法人 静岡てんかん・神経医療センター  ソーシャルワーカー 1986-2002 北里大学東病院 ソーシャルワーカー 一方の平野隆之教授は、研究・教育畑を歩んでこられた方だが、今回の研究プロジェクト名が興味深い。 特にB:地域福祉的解決事業に関する「検索DB」開発とプロセス分析はどこをモデル地区に選定して実施するのだろうか。ソーシャルワーカーネットワーキングを発揮するためには、知識、技術以外に、具体的な会議やこういったDBの存在も大きいと思う。今後の研究成果に期待したい。