「救済へ『大きな前進』 脳脊髄液減少症検査の保険適用」『山形新聞』2010年05月07日

「通知」とあったので一生懸命探しましたが、結局、厚生労働省保険局医療課『事務連絡 疑義解釈資料の送付について(その2)』平成22年4月13日,p5に関係する文章が書かれていました。 【その他】 (問15) 症状や検査から低髄液圧症候群であると診断し、その後、具体的な治療内容について患者と相談して、患者の同意を得た上で、ブラッドパッチ療法を施行した場合、当該療法については保険請求できないとしても、患者の同意が得られるまでに行った検査等については保険請求できるのか。 (答) 請求できる。なお、低髄液圧症候群と診断されて、ブラッドパッチ療法を施行することに同意した時点以降の費用については保険請求できない。 (問16) 過去に低髄液圧症候群を疑い、ブラッドパッチ療法を施行して症状が改善し終診となった患者が、再度同様の症状等にて受診して検査等を行った場合に、当該検査等については保険請求できるのか。 (答) 請求できる。 (問17) ブラッドパッチ療法を目的とした診療や、ブラッドパッチ療法による明らかな合併症のための診療の場合には、保険請求できないのか。 (答) そのとおり。 【関連】 ・拙記事「脳脊髄液減少症」2010年04月02日 ・「脳脊髄液減少症保険適用を(島根版)」『読売新聞』2010年5月13日 以下、山形新聞HPより転載。
「救済へ『大きな前進』 脳脊髄液減少症検査の保険適用」『山形新聞』2010年05月07日 厚生労働省が、全国の都道府県に対し、地域によって健康保険の適用判断が分かれていた脳脊髄(せきずい)液減少症の検査費用について「保険適用」との通知を出したことなどを受け、県内の患者らは「大きな前進」「次は治療への保険適用を」と、救済の加速に期待を寄せている。  本県の患者も会員になっている「東北脳脊髄液減少症患者の会」。仙台市仙台医療センターに通う患者らが2004年から、啓発活動や治療に従事する医師らを招いた講演会、情報交換を続けてきた。国への治療の保険適用などを求める要望も重ねている。  及川恵美代表(宮城県)は「患者の声が国に届くようになった。さまざまな問題はあるが、検査の保険適用通知は、まだ病名が付いていない患者にとって大きな前進」と評価する。一方で、先送りされた厚労省研究班の診療指針づくりを注視しており、「2年後の診療報酬改定で、ブラッドパッチが保険適用になるか否かは、研究班にかかっている」と語る。 県内患者期待の声-「次は治療にも」  「早く病気を解明して、患者を救ってほしい」。患者の荒川ミキ子さん(57)=戸沢村名高=は訴える。  荒川さんは03年10月に追突事故に遭い、「全治3週間のむち打ち」と診断された。ところが症状は日に日に悪化。約1年後、仙台市の病院でようやく髄液漏れが判明し、現在も闘病生活を送っている。  「苦しみを医師にさえ理解してもらえない、相談する人もいない状況が最もつらかった。同じ思いをする人が1人でも減れば」。多くの人に病気について知ってもらおうと昨年3月、減少症の情報コーナーを新庄市本町に開設した。  病気に関する書籍や、資料、新聞記事を置き、訪ねてきた人に自分の経験を話すこともある。東北地方の患者らが結成した「脳脊髄液減少症友の会」の一員としても活動。「戸沢村国民健康保険制度の発祥の地。最上地方から、保険適用だけでなく、治療が受けられる医療機関を紹介する情報ネットワークの構築などを国や地方自治体、関係機関に呼び掛けていきたい」と力を込めた。