日本老年医学会が、『健康長寿診療ハンドブック―実地医家のための老年医学のエッセンス―』を無料公開

日本老年医学会ホームページにて、2011年6月に発刊された『健康長寿診療ハンドブック―実地医家のための老年医学のエッセンス―』が無料公開されています。コンパクトな内容なので読みやすいと思います。 以下の3章は、一読をお勧めします。 第2章 高齢者の総合機能評価と多職種連携 第16章 退院支援と地域連携 第17章 高齢者の在宅医療 特に「第16章 退院支援と地域連携」は長野宏一朗氏(東京大学医学部付属病院講師)が執筆されたものと推察します。『高齢者の退院支援と在宅医療』メジカルビュー社,2006,p55に掲載されていた退院支援スコアが掲載されています。 社団法人日本老年医学会編集・発行『健康長寿診療ハンドブック―実地医家のための老年医学のエッセンス―』メジカルビュー社,2011年6月15日,仕様:B5判,160頁,本文2色刷(一部4色)表紙4色刷 http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/journal/public_handbook.html#handbook ○内容 本書は,高齢者の全人医療の窓口となる総合機能評価の評価法とその応用に始まり,高齢になるほど問題が顕在化する認知・行動障害,歩行障害,転倒・骨折,栄養・口腔ケア,主要な急性,慢性疾患に多くの紙面を割き,ポイントを押さえた解説が加えられている.高齢者の入院ケアの基本や外科手術時の問題点,多職種連携,地域連携も概説している.  ハンドブックとはいえ,老年医学会がエクスパートに執筆を依頼し,関連16学会と協力し,多数の査読委員により内容が吟味されており,各種病態のスクリーニングから初期対応,専門医紹介のタイミングまで,エッセンスが凝縮されている.まさに老年医学実践の手引きであり,是非手元において日常診療で活用したい一冊である。 ○目次 第1章 高齢者の診かた 第2章 高齢者の総合機能評価と多職種連携 第3章 認知・行動障害 第4章 歩行障害と動作緩慢 第5章 転倒と骨折 第6章 高齢者で重視すべき慢性疾患管理の要点 第7章 栄養 第8章 口腔機能・嚥下機能障害 第9章 排尿・排便の障害 第10章 介護予防 第11章 高齢者の救急搬送,緊急入院が必要な病態 第12章 高齢者に多い感染症 第13章 病院での高齢者ケア 第14章 高齢者の外科治療 第15章 高齢者の薬物療法 第16章 退院支援と地域連携 第17章 高齢者の在宅医療 第18章 終末期医療 第19章 高齢者医療に関係する制度の概要 第20章 高齢者診療に用いる資料とその活用