第3回豊明緩和医療研究会

5月23日於豊明市文化会館にて。印象的だったのは、座長兼本会主催者である藤田保健衛生大学東口医師と長尾医師の胃ろうとIVHに関する、以下のやりとりでした。 http://www.drnagao.com/pdf/lecture/20130523toyoake.pdf ・2000年頃にPEGが導入された。当初の目的は病児や経口摂取が一時的に困難となっている患者の当座の代替栄養法としてだった。理由としてIVHでの栄養管理では感染症などのリスクがあり生命予後が悪いため、その改善手段としてのPEGであった。そのため、褥瘡治療や経口摂取再開となり次第、PEGは抜去することとしていた。 ・当時はPEGを造設しても施設での受入は困難。しかし、今日施設では反対にPEGがなければ受け入れをしないというところが出てきた。 ・PEGは当初の目的(一時使用)とは異なった(長期使用)使われ方になって今や国内で40万人の使用となっている。 ・しかし、この2年程度胃ろうバッシングがあり「胃ろうは悪い」という認識から利用者は減少傾向に。経鼻栄養のままやIVHが反対に増加傾向にある。 ・経鼻栄養では本人に苦痛を与えるのでPEGにしたのに、過去の状態に戻ってしまった印象を持っている。またIVHのままでは更に死期は早まる。 実際に栄養摂取方法を施行する医師側からみた意見であり、既存の論文や読み物には出てこない意見だったため新鮮な視点でした。