「性暴力相談10代6割 学校現場の啓発重要」『佐賀新聞』2013年10月24日

以前にも紹介しましたが、1年間の活動状況が発表されたようです。
「性暴力相談10代6割 学校現場の啓発重要」『佐賀新聞』2013年10月24日 佐賀県が性暴力被害者の心身のケアや立ち直りを支援する「性暴力救援センター・さが(さがmirai)」を開設して1年の活動状況がまとまった。相談件数は延べ202件で、実人数は10代の被害者が約6割を占めた。所管している県DV総合対策センターは「相談は被害実態の氷山の一角にすぎない。被害に遭いやすい10代前半の少女に対して、学校現場での啓発が重要」と分析する。  さがmiraiは昨年7月、県医療センター好生館内に開設。女性の医療ソーシャルワーカー3人が相談室と専用電話で対応している。統計はアバンセに寄せられた相談との合計で出した。  相談の主な内訳は「強姦・強制わいせつ」が125件で最も多く、「過去の性暴力被害」が30件、「家庭内の性虐待」が11件、「配偶者からのドメスティックバイオレンス(DV)」が8件となっている。特徴として、知的障害の女性が被害に遭うケースも目立つという。  また、加害者の約7割が被害女性と何らかの知人関係にあった。親族や職場の上司からネット上の知り合いまで関係性はさまざまだが、センターは「加害者が身近な人であるほど、被害者は性暴力を受けたという認識を持ちにくくなり、相談できないケースも少なくない」としている。  さがmiraiは、相談内容に応じて好生館の産婦人科や精神科と連携し、治療やカウンセリングを実施。県警や弁護士との外部調整も担い、相談から社会復帰までを見守るワンストップ支援センターのモデルケースとして注目を集める。  センターの原健一所長は「今後は、10代の被害少女が就職や結婚など成長過程で経験する変化に対して適切なケアができるように支援態勢を強化したい」と話す。