愛知県社会福祉士会権利擁護セミナー・平成27年度 愛知県ホームレス問題講演会

12月5日(土)、愛知県社会福祉士会権利擁護セミナー・平成27年度 愛知県ホームレス問題講演会に行ってきました。

テーマは、 「見守り大家さん」の活動報告及びそこから見えてくるホームレス問題。

講師は、公益社団法人愛知共同住宅協会理事の杉本みさ紀氏。同組織は、愛知県内の670名大家さん達で構成されているとのこと。

見守り大家さんホームページ
http://mimamori-oya.jp/mimamori/index.html

もともと、大屋さん同士の私的なネットワークの中で、アパート入居者の相談に乗っていたが、平成16年愛知県ホームレス専門相談への参加を依頼されたことが契機となり、平成24年に「ヘルプライン」事業を開始。平成27年度からは愛知県からの委託事業となっている。

スタッフは、同協会の豊田支部で平日10-16時 1名体制(6名で交代)。基本的に電話相談。

ヘルプラインの具体的な取り組みは、①物件探しの支援と、②環境調整の2つ。

①物件探しは、相談(条件ヒアリング)→ネット検索→電話照会(ネットに載っていない物件探し含め)→物件情報取り寄せ→物件情報を相談者に送付(FAXor郵送)→相談者が仲介業者・大家と面談・見学・申込→審査→入居という流れ。

②環境調整は、家賃滞納をどの様な返済計画をたてていくか、ゴミ屋敷の片づけなど。

但し、入居者と仲介業者・大家が揉めている場合は、弁護士会などに繋いでいる。

生活保護の方の受入は、随分と大家の理解が進み入居しやすくなった。

関係者に押し付けるのではなく、行政・大家と協力しながら円満解決を目指す。

【コメント】
同協会『「見守り大家さんヘルプライン」からの居住貧困』平成27年を読むと、病院からの相談も数件確認できた。生活保護受給者の場合は、行政担当者の協力も重要であると杉本氏も述べており、公的責任と民間のサポートのバランスが重要と思った。

【関連】
「経済困窮者の住宅問題を考える」『NHK NEWS WEB』2015年12月5日
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20151205/3679931.html