新刊案内

有斐閣から原論の入門書が2冊同日発売されるようです。

岩田正美『社会福祉のトポス』有斐閣,2016.1.14
○内容
社会福祉とは何か,なぜ必要なのか。戦後の「広義の社会保障」と関連政策をいくつかの異なった事業「集合」として捉え,その集合の形成・解体・転形と結合のプロセスや,社会との位置関係について,厚生(労働)白書を主な具体的素材として丹念に分析する。
○目次
序 章 社会福祉の新しい解釈を求めて
第1章 社会問題から社会福祉ニードへ─「ニード」の「オモテ」と「ウラ」
第2章 ニードと資源─ニード充足手段・ニードの分類・判定基準・受給資格
第3章 誰が何を根拠に決めるのか─権力と「弱者の武器」
第4章 白書分析の前提─視点と資料,厚生白書前の〈事業集合〉の特徴
第5章 戦後日本の社会福祉事業の異集合(1)─国民皆保険・皆年金と福祉6法体制の光と影(1956~1972年)
第6章 戦後日本の社会福祉事業の異集合(2)─福祉元年以降の社会福祉事業集合の変化(1973~2010年)
第7章 社会福祉のトポス
終 章 社会福祉の基本問題

圷 洋一ほか『問いからはじめる社会福祉学有斐閣,2016.1.14

○内容

多様な「生きづらさ」に立ち向かう,知識と言葉を手に入れよう!

働くことへの不安,教育の不利,制度への不信などの問題に対して,社会福祉には何ができ,何をすべきなのか。多様な課題を「知る」「考える」「挑む」という節立てによって理解し,身近な問いを社会的な視点へとつなげる力を身につける,新しい入門テキスト。

○目次

序 章 社会福祉学への招待 【第1部】 「不安」と社会福祉
第1章 若者の雇用不安──賃労働中心社会をどう見直すか?
第2章 育児不安──子育てはなぜ「政治」なのか?
第3章 老後の不安──どのような「共助」を創造するか?
【第2部】 「不利」と社会福祉 第4章 教育の不利──平等な社会に貢献する教育とは?
第5章 健康の不利──病人は「落伍者」か?
第6章 参加の不利──多様な生き方を認め合う社会はどのようにつくれるのか?
【第3部】 「不信」と社会福祉
第7章 市場経済への不信──貧困や格差を生まない社会は可能か?
第8章 権力への不信──政府・専門職にまかせておけばよいのか?
第9章 他者への不信──なぜ見知らぬ他者とともに生きる必要があるのか?
終 章 社会福祉学の魅力を考える