「研修なし医療、元施設長ら不起訴 22人全員」『朝日新聞』2016年7月15日

「研修なし医療、元施設長ら不起訴 22人全員」『朝日新聞』2016年7月15日
http://www.asahi.com/articles/ASJ7H3S9RJ7HPTIL00J.html

これはどういうことか。詳細記事が出るのを待とうと思います。基本的に、在宅系老人施設は「安かろう悪かろう・高かろう良かろう」だと思います。仮に安かろう良かろうで開設当初は頑張れるかもしれませんが、人員ギリギリのなかでは長続きはしません。やがて低きに流れることになると思います。医療・介護の行き過ぎたビジネスがすぐ隣り合わせに存在します。

MSWの倫理感と病院経営上の至上命題。両者のバランスがいずれかに偏り過ぎると、どちらの場合も患者・家族にとって良くない結果が生じます。具体的には、MSWの倫理観が過度になり、在院日数どがえしで患者・家族のために退院支援を行うと今度は救急入院の受入が滞りそちらの患者・家族が困ります。一方、病院経営上の至上命題が過度になり、なりふり構わず短期間で退院支援を行うと、どうしても怪しめな病院・施設も選択肢に入れざるを得ない。または家族の負担が増えることを承知で自宅に帰すことになります。多くのMSWは、この両者の間で絶妙なバランスをとりつつ日々業務に励んでいると思いますが、社会の中、組織の中で働いているためどうしてもその影響を受けざるを得ません。