アルコールとソーシャルワーク

今日は、アルコール関連問題に関わるソーシャルワーカーの例会に初参加。

■印象に残った言葉
クライエントの困っていることから、入りやすいところから入る。体の症状が出ているのであれば、そこから。その場合、医師・看護師との役割分担の検討があってもよい。体の症状がでているのであれば、看護師からの介入の方が良い場合も。

ソーシャルワーカーの業務は、職場というシステムに影響を受ける。しかし、その中であってもソーシャルワーカーがいかに業務を体現していくか。

・話を聞くこと。話ができる関係が保てること。話をきいてもなお、来なくなる人もいる。

・なぜ飲んだのかを聞けば、クライエントはあらかじめ用意した答えを話す。だから理由を聞くのではなく、飲むとどうなるのかを聞くようにしていた。それは本人にとっての飲む必要性を知りたいから。

その人が回復していく過程を多く見てきた。自分への考察を深めながら語る姿が印象に残る。

・ここまで本人の話を聞いていながら、それ以上関われない。そのソーシャルワーカーの気持ちを考えると・・・。

■感想
・自分の所属機関のシステムの制約を自分のソーシャルワーカーとしての幅の狭さの言い訳にしていないか。ソーシャルワーカーの業務で所属機関のシステムを変えるという気概はないのか、という自己反省。
・個人ではなく、MSW部門として対応できるような仕組みづくり。
・アルコール関連問題を抱えたクライエントに対して急性期病院の外来でもソーシャルワーカーとして取り組めることがあるのでは。
・急性期病院での支援システムが強化されることは、結果的に専門医療機関にクライエントが受診する機会を奪ってしまわないか。
・地域とのネットワーク形成を具体的に行う覚悟。その際の、大学教員とのコラボレーション。コミュニティーへの介入プログラム研究。
・同じソーシャルワーカー同士のはずが、まるっきり異なる実践経験をそれぞれ蓄積してきているが交わることがない。外来・危機介入に関わるMSWとしては、PSWの持つ知見からしっかりと学び実践に活かしたい。
救命救急センターのある総合病院で外来ソーシャルワークをやる限り、アルコールのことは避けては通れない。単に実践の質を高めるだけでなく、他の人にも分かるよう可視化する必要がある。そのためにはこの分野での研究・発表・論文執筆も必要。

■情報提供
平成30年度名古屋市依存症講演会
平成30年度アルコール関連問題啓発市民公開セミナー