城山三郎『少しだけ無理をして生きる』新潮社,,2012

12月14日に茨木県医療ソーシャルワーカー協会にて講演予定。テーマは、身寄りがない患者への支援について。

締切があるからこそ、インプットの精度が増す。そしてアイディアが生まれる。そう、その通り。100年前に夏目漱石が指摘していたことを知る。大いに、追い詰められようじゃないか(泣)


城山三郎『少しだけ無理をして生きる』新潮社,,2012


「あなたはこれから先、プロの作家としてやっていくのだから、いつも自分を少しだけ無理な状態の中に置くようにしなさい」
(p84)
ブログ管理者注:文學界新人賞審査委員で一橋大学の先輩にあたる伊藤整氏に城山氏が言われた言葉

「<少しだけ無理>というのがいいのです。ごく自然にアイディアやインスピレーションが湧いたから小説を書く―これは無理していませんね。自然のままの状態です。小説や詩はインスピレーションが湧いてこなければ書けないだろうと思うのですが、夏目漱石の『文学論』を読みますと、作家にとってのインスピレーションというのは人工的インスピレーションだ、とある。つまりぼんやり待っていたら何かがパッとひらめいた、じゃなくて、インスピレーションは自分で作り出すものだ。だから、インスピレーションを生み出すように絶えず努力しなくてはならない。自然な状態で待っていてはダメなんです。負荷をかけるというか、無理をしなくてはいけない。けれども、それが大変な無理だったら続きませんよね。作品がダメになってしまう、あるいは体を壊してしまう。」(pp.84-85)