杉崎千洋「病院における地域連携と医療ソーシャルワーカーの組織・業務の変化」『平成16・17年度科学研究費補助金国内調査研究報告書 イギリスにおける医療・福祉サービス連携による質確保と予算管理システムに関する研究』2006.3

探し物をしている中で、偶然発見。研究代表者は、島根大学 法文学部助教授。1959年生まれ。日福大修士龍谷大博士。HPより、プリントアウト後、FedEx Kinko'sにて即製本。近隣の医療機関が調査対象に含まれているのに、全く噂を聞かなかったのは何故だろうか...。


【3つの調査研究課題】(pp.3-4) 本調査研究では、次の3点の検討を行う。 ①新しい病院環境のなかで機能分化、とくに地域連携を進めるために病院が取った対応策を、地域連携部署と医療ソーシャルワーカー所属の部署の組織と業務を中心に明らかにする。そして、病院機能、病院規模、病院経営(保健・医療・福祉複合体型かそれ以外か)別に、それらの特徴や課題を分析する。 ②地域連携、とくに後方連携(主に退院援助)を促進し、患者・家族を援助するための対応策を、院内システムと院外ネットワークの構築・運用を中心に明らかにする。その際に、それらへの医療ソーシャルワーカーの参加・関与、そこでの医療ソーシャルワーカーの業務に着目する。そして、院内システムと院外ネットワークの成果と課題を整理する。これらは、主に病院機能との関連を重視しながら分析する。 ③医療ソーシャルワーカーが行った退院援助患者全体に占める自宅退院患者比率(自宅退院率)を、医療ソーシャルワーカーの退院援助の質の指標として用いて、自宅退院率に影響を及ぼす要因の検討をする。院内システム、院外ネットワークの構築などと、自宅退院率との関連についても検討する。 【目次】 序 第1 部 事例調査報告 患者支援のための院内システム、院外ネットワークと医療ソーシャルワーカー 第1章 事例調査の概要 第2章 社会福祉法人聖隷福祉事業団 聖隷浜松病院 患者の必要に応じた複数の院内システム 第3章 愛知県厚生連 安城更生病院 急性期病院による圏域内病院のネットワーク化 第4章 医療法人鉄友会 宇野病院 複合体における医療ソーシャルワーカーの役割 第5章 県立広島病院 第6章 安芸市民病院 第7章 松江市立病院 複合体でない急性期病院の連携 第8章 医療法人財団公仁会 鹿島病院 情報交換会開催によるネットワーク構築 第9章 院内システムと院外ネットワークの構築・運用における医療ソーシャルワーカーの役割:まとめ 第2部 アンケート調査報告 病院の地域連携と医療ソーシャルワーカーの役割 第1章 調査の概要 第2章 病院概要調査結果 第3章 地域連携部署調査結果:地域連携部署等の概要 第4章 地域連携部署調査結果:地域連携部署等の現状と業務 第5章 医療ソーシャルワーカー調査結果 第6章 退院援助業務の計量的分析 第7章 まとめ 第3部 島根県松江二次医療圏における病病連携 地域福祉的視点からの報告 あとがき