渡部律子『高齢者援助における相談面接の理論と実際 』医歯薬出版,1999.5
著者は、関西学院大学の教授。2年くらい前に購入して、そのまま「積読」になっていた。老健部会のアンケート集計時にたまたま目についたので読んでみたら、大変良いテキストであることが分かった。うーん、もっと早く読んどけば良かったなとも思うし、わずかながら経験を積んだから良いと思えるようになったのかなとも思う。 いずれにせよ、最近は本書を通勤電車で読みつつ、実践で確認する作業が大変面白い。繰り返し熟読が必要であろう。この人に研修会で面接技術について話してもらうと良いかも。
渡部律子『高齢者援助における相談面接の理論と実際』医歯薬出版,1999.5 2,520円 【目次】 1章 援助職者の基礎を形成する視点 人はなぜ人を助けようとするのか? 職業としての援助 援助の専門家に要求される基本的姿勢と職業選択の動機の明確化の関係 ふたたび援助職者にとっての職業選択の動機 2章 援助関係を形成するもの 援助関係とは 援助関係形成にかかわるプロの援助職者としての態度 ソーシャルサポート理論の応用 3章 アセスメント アセスメントの重要性 個人の歴史と現在の問題との関連を理解するための個人アセスメント 家族というシステムのアセスメント ケアマネジメント・ケースマネジメント 4章 相談面接業務の全プロセス 典型的な流れ アセスメント面接 援助計画作成 事例を使っての援助過程の理解 5章 面接における言語技術 日常生活での会話:話し手と聞き手とのあいだに成立する会話の種類 面接における言語技術 6章 相談面接の実際 面接に必要な基礎知識の実践での応用 面接の進行と相談員の思考:電話による初回面接の流れと留意点 問題面接から学ぶ 7章 高齢者を対象とする援助職の意味 高齢者のイメージ 誰が高齢者を対象とした援助の仕事を選択するのか 老人施設で働く若い職員は何を考えているか 認知症の高齢者と共に仕事をしていくさいのストレスとその解決に役立つ要因 8章 専門の援助職者としての向上