『在宅療養指導とナーシングケア-退院から在宅まで-』医歯薬出版

医歯薬出版社が、2001年12月から2006年3月までに発行したシリーズ本。 以下のシリーズを今後月2冊ペースで購入することに。 在宅療養指導とナーシングケア―退院から在宅まで (1) 1在宅酸素療法/在宅肺高血圧症患者  2,520円 在宅療養指導とナーシングケア 退院から在宅まで〈2〉在宅中心静脈栄養法・在宅成分栄養経管栄養法 2在宅中心静脈栄養法/在宅成分栄養経管栄養法 2,730円 在宅療養指導とナーシングケア 退院から在宅まで〈3〉在宅自己腹膜潅流・人工膀胱・人工肛門 3在宅自己腹膜灌流/人工膀胱・人工肛門 2,730円 在宅療養指導とナーシングケア 退院から在宅まで〈4〉在宅人工呼吸(気管切開開口/鼻マスク)/在宅持続陽圧呼吸療法 4在宅人工呼吸(気管切開口/鼻マスク)/在宅持続陽圧呼吸療法 3,150円 在宅療養指導とナーシングケア―退院から在宅まで (5) 5在宅自己注射/在宅自己導尿/在宅寝たきり患者処置(褥瘡) 2,940円 在宅療養指導とナーシングケア―退院から在宅まで (6) 6在宅悪性腫瘍患者指導管理の鎮痛療法/化学療法  3,150円

どのテキストも、以下の文章構造で作成されている。特に、赤文字にした箇所がSWにも重要であると思う。SWは、次の2つの文章化作業をしなければ、職種として経験が蓄積されないと常々感じている。第1に「各疾患や病態から派生する生活問題は具体的に何なのか」と言うことについて文章化すること。第2にその生活問題を解決・軽減するための基本的な援助プログラムを文章化すること。 実践に立脚して、生活問題への援助へと近づけるように一生懸命に文章化作業を行っている看護師から学ぶことは多い。 I 概要と適応 II 診療報酬と費用負担 III 療法の実際 IV 退院計画と退院指導 V 在宅看護 VI 発生しやすい問題 VII 社会資源 VIII ケーススタディ


【序文】(出版社HPより転載) はじめに  在宅医療は療養者の生活の質(QOL)の観点から,あるべき姿として提唱されています.そしてそれを支援する一つの方法が訪問看護です.介護保険や入院期間の短縮化の流れを受けて,従来は入院治療の対象であった高度な医療・看護技術を必要とする人々が訪問看護の対象者として増加しています.  現在,医療依存度が高い療養者の訪問看護に代表されるのは,在宅自己注射,在宅自己腹膜灌流,在宅血液透析在宅酸素療法,在宅中心静脈栄養法,在宅成分栄養経管栄養法,在宅自己導尿,在宅人工呼吸,在宅持続陽圧呼吸療法,在宅悪性腫瘍患者,在宅寝たきり患者処置,在宅自己疼痛管理,在宅肺高血圧症患者などの「在宅療養指導管理料」算定の対象者といえるでしょう.新しい技術や機器の開発などにより,在宅医療の範囲は広がり,訪問看護師は在宅療養支援のために療養者宅で医療処置を安全に実施することが求められ,また,療養者本人も入院時以上に自己管理が求められ,家族の理解と協力が一層必要となっています.そのため,訪問看護師は退院時の情報を基に療養者のセルフケア能力や家族介護力を高め,さらに,生活上の注意,状態観察のポイント,緊急時の対処方法など,具体的に個人の状況に合わせて一緒に考え,療養者や家族が安心して療養生活を続けていけるように支援することが重要となります.  従来より,在宅での医療処置ケアに関する看護書は多く出版されています.しかし,入院(退院)から在宅でのケアまでが継続して書かれているものは少ないように思います.編者らは医療機関からの訪問看護を通し,在宅療養指導管理の視点から,療養・処置の概要,退院に向けて指導される内容や在宅で行われる看護ケアが一冊に整理されたものがあればと常日頃より考えてきました.そのような意図でまとめたのが本書です.  本書の特徴は,在宅療養指導管理の各療法・処置に対する看護ケア内容を充実させるために,また関心のある療法から読んでいただけるように系統別に在宅療養指導とナーシングケアシリーズ(6冊)としました.また,本書は各療法・処置の「概要と適応」「診療報酬と費用負担」「療法の実際」「退院計画と退院指導」「在宅看護」「発生しやすい問題」「社会資源」「ケーススタディ」の8項目から構成されており,それぞれの療法がトータルに理解できること,さらにそれぞれの項目に写真・イラストなどを多く取り入れ具体的にわかりやすいように工夫をしました.  本シリーズが訪問看護師のみならず,介護を行うご家族,在宅看護を学ぶ看護学生,あるいは退院指導を行う医療機関の看護職,協働し療養者のケアにあたる関係者の皆様に活用していただけることを心より願っております.そして,本書をお読みいただきましたご意見,ご感想をお寄せいただければ幸いです.  編者