研修6日目

1限 「医療保険介護保険制度の現状と課題」 講師:小林江梨子 氏(国立保健医療科学院経営科学部主任研究官) 【内容】 医療保険制度の基本的な部分について解説。特に混合診療と保険外併用療養費制度について詳しく解説。タイトルにある介護保険制度については、「他の方が解説して下さったので割愛します」と。 【印象に残った文章・言葉】 ・11月6日付けの各種主要新聞に、混合診療の禁止は違法との東京地裁判決が掲載されていた。過去には、合法との地裁判決もあり判断は確定していない。(p1) ・保険外併用療養費のうち、選定療養は贅沢部分なので消費税が課税されます。一方、評価療養は治験のスポンサーが負担する場合は課税。患者が自己負担する場合は、今後医療保険に組み込まれる可能性が高いため、非課税となります。(p14) 【感想】 ・誤字が多く、事前に配布されたレジュメと当日使用したスライドが多少違っていたため分かりづらかった。 ・他の科目と内容が重複しており、本科目が今回の研修プログラムにおいてどういう意味があったのか理解に苦しんだ。 【評価】 × 【参考】 ・権丈善一1989年2月混合診療禁止適法から2007年11月混合診療禁止違法に対する『画期的判決』コメントまで」『勿凝学問115』2007.11.11 ・権丈善一明日の私:混合診療禁止・違法判決 全面解禁めぐり波紋 政府内でも対立」『毎日新聞』2007年12月1日,朝刊,17面


2限 「医療経済とソーシャルワーク」 講師:菅原琢磨 氏(国立保健医療科学院経営科学部サービス評価室長) 【内容】 医療ソーシャルワーカーが医療経済を学ぶ2つの意義(ソーシャルワーカーの専門職としての立場、医療機関運営に深く携わる一医療従事者としての立場)を前提に、日本の財政状況、医療政策動向、医療資源の効率的分配などについて講義。 【印象に残った文章・言葉】 ・在院日数短縮にともなう受け皿の整備と連携のコストにおいて、受け皿の整備と新たなマンパワー確保、十分な連携構築にも膨大な費用負担が予想される。どれだけ効率的な連携体制が地域で構築できるかが大きなポイント。ここが医療ソーシャルワーカーに期待される役割。(スライド29) ・この科目は、本研修プログラムに初めて設けられた科目です。 【感想】 もう少し、医療にまつわるウソについて医療経済学の視点からバッサバッサと斬ってもらった方が良かった。テーマは、大変興味深かったが、正直医療ソーシャルワークとの関連性は取って付けてきたような内容でしっくりこなかった。 【評価】 △
3限 「他職種とチームワークのあり方」 講師:浅山倫子 氏(東京臨海病院中央施設部医療福祉事業課課長) 【内容】 ・「経験がない。」とみなさんおっしゃるが、ないのなら経験を積めばよい。 ・SWには、哲学がいる。単に生活の視点というレベルではなく、人が生きるとはどういうことかというより本質的なレベルで考察する必要がある。 ・新人教育について。 ①新人教育をどう考えるか。 ②入職してくる部下に、上司として何を期待するか?部下に対して1~5年後先の成長イメージを持って。 ③職能達成目標マニュアルを作成し、3、5年ごとの目標を明確にすること。 ④入職後3ヶ月位で新人のタイプや能力は見えてくる。それを踏まえて育てていく。 【印象に残った文章・言葉】 ・家に帰るのであれ、転院するのであれ、本人・家族にとっては、とても大事なこと。その分岐点に関わるのが我々MSW。在宅復帰支援は○、転院は×という価値判断を持って転院支援関わるのであれば、やらないほうがいい。 【感想】 ・講師は、22年間大学病院にてMSW業務に従事し、H13年病院立ち上げのために転職。佐原まち子氏とは、本研修の同期。 ・ワークショップを取り入れた、チームワークに関する参加者相互の意見交換が中心となった。又、佐原氏と同様に、SW業務を展開していく上での具体的視点について、気づきを与えてくれた。内容として、実践的であることと、抽象的であることの中間的な講義だった。 【評価】 △ 晩 第2回老人保健施設支援相談員交流会 ※大いに盛り上がり、今後メーリングリストを開設して情報交換していくことに。
(本日の予定) 1限 「コーチング」 講師:安部昌伊 氏(コーチ21国際連盟マスター認定コーチ) 2限 「ソーシャルワーク実践-専門的業務と記録の意味-」 講師:高山恵理子 氏(上智大学総合人間科学部社会福祉学科準教授) 晩 MSWの研修のあり方について感心のある参加者の交流会 ①2007.12.8 加筆 ②2007.12.9 加筆