兵庫県医療ソーシャルワーカー協会のHPが発足

2008年1月15日、兵庫県医療ソーシャルワーカー協会が全国の医療ソーシャルワーカー団体の中で23番目にHPを発足させたことが、3月29日日本医療社会事業協会のHPにて案内された。これにより、都道府県協会のHP設置率は48.9%となった。(但し、現時点で把握できているもののみ) HPを設置している都道府県協会の組織名称を概観すると、その歴史的経過から名称は必ずしも統一されたものではない。最も多い名称が、「医療ソーシャルワーカー協会」16団体で全体の約7割を占めている。次いで「医療社会事業協会」6団体で約2.5割を占めている。茨城県のみが「医療」を外しより普遍化させた名称として、「ソーシャルワーカー協会」となっていた。ちなみにここ1~2年で、「医療社会事業協会」から「医療ソーシャルワーカー協会」へ組織改名したところもあり、今後の展開に注目したい。 表 HPを設置している都道府県協会の名称区分

 医療ソーシャルワーカー協会  医療社会事業協会  ソーシャルワーカー協会

・北海道 ・群馬県 ・石川県 ・静岡県 ・愛知県 ・三重県大阪府兵庫県岡山県広島県徳島県熊本県 ・宮崎県 ・大分県 ・鹿児島県 ・沖縄県

岩手県 ・埼玉県 ・東京都 ・神奈川県 ・和歌山県 ・福岡県  ・茨城県

 16団体(69.6%)

 6団体(26.1%)

 1団体(4.3%)

※2008年3月31日現在 話は変わるが、兵庫県と言えば、橘高通泰先生率いる兵庫医科大学病院医療社会福祉部があり、この団体がどういった研修を展開しているのか以前から興味があった。 公開されている研修構成は以下の通り。システム化が進んでいるようである。なお、研修の構成回数と時間について表記する方法は、なかなか有用だと思われる。


1.新人研修セミナー(通称:プレめだか) 2000年から毎年1回 もっと好きに ソーシャルワーカーの仕事」をテーマに開催。   目 的:  体験学習や相互交流を通して、自己覚知を深め、ソーシャルワーカー としての拠り所を実感することで、今後のソーシャルワーカーとしての 姿勢や視点を身につけていく基盤づくりを目的として実施。   内 容: 1日(約7時間で実施)ソーシャルワーカーとしての自分を語る。 ・理想のソーシャルワーカー像に迫る。 ・面接技術の基礎 (傾聴と情報収集、ロールプレイを通して) 2.新人研修(通称:めだかプロジェクト) 阪神淡路大震災後の1996年より実施。   目 的:  新人ソーシャルワーカーのための実践講座 体験学習に主眼を置いた研修を通してソーシャルワーカーとしての 職業的センスを磨き、即戦力として実務ができることを目的とする。 ノウハウを学ぶための研修ではなく、メンバー参加型体験学習を中心 に行う。   内 容: 全7回 24時間(約半年かけて実施) ・体験学習(事例・ロールプレイを通して自己覚知を深める) ・共同研究(社会保障制度の本質について) ・見学実習(大学病院・リハビリテーション病院・急性期・療養型 精神科・老健で見学実習を行い。ソーシャルワーカーの役割の共通点 ・相違点を学ぶ) ・個別面談、レポートによるフィードバック。アンケート 3.中堅研修(通称:はち公プロジェクト) 2000年より実施。   目 的:  中堅者のための実践講座「対象者の権利を守る」という第一義的責務に 留意し、真に意味のあるソーシャルワーク援助を展開してゆくための基本 的な視点を失わず、よりいっそうの実践力を磨くことを目的とする。   内 容:  全3回 33時間(約3ヶ月かけて実施) ・自己覚知(自分の価値を振り返る) ・面接技術・アセスメント・社会資源・ロールプレイ ・デイベート(資格制度について) ・個別面談、レポートによるフィードバック。 ・アンケート