ブロック別研修

愛知県医療ソーシャルワーカー協会は、2次医療圏及び会員数の大小を考慮し13ブロックに分かれている。各ブロックでは、独自に運営会議を開催し、それ以外にも研修や医療機関・施設見学会・交流会などを行っている。 2ヶ月に1回届く県協会の会報には、そういった各ブロックごとの取り組みが「ブロック便り」として紹介されるが、私はもったいないなーと思う。 理由は、各ブロックごとに行われた・あるいは行われる研修の中に、とても興味深いものがあるけれども、それを知る手段がないため、参加できずに終わってしまうことが少なくないからだ。 研修の例としては、「退院時の連携と実務」「業務における統計の基礎」「○○市における職種間の連携の現状」といったものが挙げられる。 また、ブロックによって異なるが、「ブロック内会員限定」と他ブロックの会員を受け入れないところもある。ただでさえ少ない会員数の中で、ブロック別に更に細かく分かれて閉鎖的に研修を行うのでは、魅力的な研修であればあるほど実にもったいない。無論、研修会場の物理的な都合がある場合は致し方ないが。 現在の県協会の会報では、リアルタイムな情報を得ることは難しい。近隣地域であれば、各ブロックの理事がFAXで情報提供してくれているというが、それも負担が大きいことである。そこで提案であるが、①各ブロックで行う研修を開催1ヶ月前には県協会本体に連絡し、②県協会はこの情報をHPに随時アップ、③会員は、アップされた研修の中で参加したい研修があったら、当該ブロックの研修担当窓口に1週間前には申込(E-mail・FAX・TEL)をする、というシステムを構築できないであろうか。 もちろん各ブロック研修担当者には、若干の負担はかかるかと思うけれども、だからといって県協会全会員がこぞって参加するということはまずない。なお、上記システムを構築する場合、協会HP内に「会員限定サイト」を立ち上げて非会員が見れないような構造にはしないで欲しい。非会員の方でも、研修情報を得て、参加できるオープンな開催形式にする。そうすることによって本協会の活動に賛同して頂けた方には新たな会員になってもらえる可能性が広がるからである。 県協会の会員数は公表されている値で585名(平成19年現在)。一方、厚生労働省による公式統計では、愛知県内に病院・診療所のMSW700名(平成16年現在)、老健の支援相談員284名(平成16年現在)だけでも合計984名。よって粗集計ではあるが、組織率は59.5%となる。 無論、会員の中には臨床家ではない者(教員、学生など)が含まれていること、母数はMSWや支援相談だけではないこと、平成19年度のMSW・支援相談員数の公式統計を考慮すると、実際の組織率はこれより低下する。そのため、組織率を上げる手段は複数あった方が良いと思うのである。 また、一方で参加申込する側も、申込した場合、研修主催者に迷惑をかけないよう、ドタキャンはしない、という常識ある行動をお願いしたい。 せっかく魅力的な研修を開催されるのであれば、それを多くの会員とシェアしようと思うのが、主催者の心情というものである。是非、県協会のHPがそいういった有意義な情報媒体として活用されることを願ってやまない。