外来とソーシャルワーカーに関する新聞記事

医療機関の外来で活躍するソーシャルワーカーが掲載されている新聞が10月に入って2誌見つかった。どちらも鍵は、連携とネットワーキングと思われる。病院内だけで支援が完結するだけでなく、地域全体で支援していく必要があり、その推進役を期待されているように思われる。ここが正念場。各ソーシャルワーカーの実践の言語化見える化に期待したい。 以下、各新聞社HPより転載。(赤字は、筆者が加工)


伊藤弘喜「床ずれ専門の外来 彦根市立病院でスタート」『中日新聞』2008年10月1日 在宅で療養生活を送る高齢者の悩みの一つ、床ずれを専門的に診る「褥瘡(じょくそう)専門外来」が10月1日から彦根市立病院でスタートする。県内では初めての試み。  床ずれは、寝る体勢や寝具との相性、食生活など、さまざまな要因が関係するため、総合的な治療が必要とされる。これまで同病院では形成外科が対応していたが、十分な時間とスタッフを充てられなかった。  専門外来では、同科の伊藤文人医師を中心に、専門知識を持つ「皮膚・排せつケア認定看護師」や栄養士、ソーシャルワーカーらがチームを組み、包括的な医療による迅速な治癒を目指す。  床ずれに関する正しい知識を広げるのも狙いの一つ。在宅医療に取り組む開業医や看護師、介護施設向けの相談・研修に乗り出す。  伊藤医師は「床ずれの傷が黒ずんで、壊死(えし)しているのをかさぶたと誤解し、悪化してしまうケースが依然ある。おかしいと思ったらすぐに来てほしい」と話している。  診察は完全予約制で毎週水曜日午後2時-5時。予約は市立病院=電0749(22)6050=へ。 写真 褥瘡専門外来を始める形成外科。チーム医療で総合的な 治療に臨む=彦根市八坂町の市立病院で (関連) ・彦根市立病院「お知らせ 褥瘡(じょくそう)専門外来を開設しました」2008年10月8日
「信大病院が「肝疾患診療相談センター」開設」『信濃毎日新聞』2008年10月7日  信大病院(松本市)は6日、B型、C型肝炎の患者や家族らの相談に応じる「肝疾患診療相談センター」を、隣接する県松本旭町庁舎2階に開設したと発表した。同センターを事務局に、地域のかかりつけ医や肝疾患の専門医療機関、同病院を結ぶ「ウイルス肝炎診療ネットワーク」もつくり、治療の質向上や情報の共有化を図る。  センターは、同病院が県内の肝炎診療の中心的役割を果たす「肝疾患診療連携拠点病院」に県から指定されたのを受けて設置。専任の看護師と社会福祉士の2人が、電話やファクスで病気や治療の相談に無料で応じる。  本年度中に発足予定のネットワークは、検査内容を記録する「診療連携パス」を患者ごとに発行する予定。かかりつけ医のほか、肝がんの検診などで定期的に受診する専門医療機関に持参し、医師らが情報を共有しやすくする。ネットを生かし、センターに寄せられた相談内容は同意を得た上で医療機関に伝え、相談者には医療機関を紹介。連携拠点病院として開く研修会の日程なども知らせる計画だ。  センター長を務める田中栄司・消化器内科長は会見で「ネットには最新情報も流し、どこでもきちんとした医療を受けられるようにしたい」と話した。  相談受け付けは平日午後2時から5時(祝日は除く)。電話、ファクスとも(0263・37・2922)へ。 信大病院が開いた「肝疾患診療相談セン ター」で仕事をする看護師と社会福祉士 (関連) ・信州大学医学部附属病院病院からのお知らせ 肝疾患診療相談センターが設置されました」2008年10月10日