訪問介護員(実従事者数)に占める介護福祉士の割合

昨日の、医療福祉計画論演習の宿題への回答です。 公表されている直近のデータとして、厚生労働省『平成18年度介護サービス施設・事業所調査』を確認したところ、結果は以下の通りでした。なお、ここではより実態に近い感覚を得るために、常勤換算数ではなく、実従事者数で調べました。 ○訪問介護員に占める介護福祉士の割合 ①訪問介護員総数に占める介護福祉士の割合は、13.7% ②訪問介護員総数のうち常勤・専従に占める介護福祉士の割合は、34.4% ③         〃    常勤・兼務       〃    の割合は、31.8% ④         〃    非常勤          〃    の割合は、7.4% 実数で見ると、訪問介護員総数 385,668名のうち、非常勤が293,611名と全体の76.1%を占めており、上述の④7.4%が実態に近い数字と思われます。 以上の結果から、「ヘルパーが訪問介護員の大多数を占めている。」という報告者の表現は妥当であると判断します。 ただし、都道府県別でみると訪問介護員総数に占める介護福祉士の割合にはバラつきがあり、最高値の鳥取県では25.5%、最低値の神奈川県では9.7%とその差は、2.6倍にも及びます。 なお、訪問介護員総数に占める介護福祉士の割合は大都市圏ほど低い割合である傾向も読み取れます。 ○年次推移 一方で、平成14年からの年次推移で上記4点の割合の変化をみると以下の通りでした。 ①微増傾向(9.9%→13.7%)。 ②平成15年を最低値としてほぼ同水準に回復(32.4%→34.4%)。 ③平成16年を最低値として同水準に回復(31.8%→31.8%)。 ④微増傾向でこの4年間でほぼ倍化(3.8%→7.4%)。 全体としては、過去4年間で介護福祉士の占める割合はそれ程大きくは伸びていないことが分りました。 なお、訪問介護員総数に占める非常勤の割合は、平成14年度 78.5%、平成15年度 77.0%、平成16年度 76.3%、平成17年度 76.0%、平成18年度 76.1%と、若干ではありますが、徐々に減少傾向にありました。 元データはこちら 訪問介護.xls