「【ゆうゆうLife】オムツ代、なぜ違う? 『療養病床』の介護型と医療型」『MSN産経ニュース』2009年7月23日

医療と介護療養病床におけるオムツ代の違いについて東京都医療社会事業協会理事の村山正道氏がコメントしている。 こういう実態部分を明らかにすることは、患者・家族にとっても参考になるのではないか。 しかし、以下2点が引っかかった。 第1に、「制度が介護保険医療保険と2種類にまたがっていることで、肝心の利用者に入院費の詳細が分かりづらくなっている。こうした根拠も病院側はもっと利用者に説明していくべきはないか」という文章がある。これはその通りだが、併せてこうした違いを放置している厚生労働省に対する批判がなされていない。 同じ病院にいて、医療と介護両方の療養病床を持っている場合、フロアが変わるだけで値段が変わることもあり、患者・家族にはさっぱり分からないことが起きている。 こうした実費負担部分の情報公開手段として、平成19年4月から施行されている医療機能情報提供制度がある。しかし、差額ベッド代以外に、他にどういった実費負担の項目を公表するかは各自治体に委ねられており、バラつきがある。ちなみに愛知県東京都の同システムにはオムツ代は掲載されていない。 第2に、「生活保護の人の“おこづかい”」という表現があるが、何だが恵んであげるというニュアンスが含まれている印象を受ける。入院患者日用品費、介護施設入所者基本生活費は通常の生活扶助の代わりに支給されるものであり、決して“おこづかい”ではない。何とも産経新聞らしい記事である。 【参考記事】 ・「【ゆうゆうLife】オムツ代、なぜ違う? 『療養病床』の介護型と医療型」『MSN産経ニュース』2009年7月23日