新刊案内

在宅復帰支援に関わる場合、MSWが栄養摂取方法を決めることはありませんが、家族介護力、これまでの本人・家族のものの考え方、対処方法を他職種に伝える、また伝えられるように支援することがあります。フェルトニーズ、ノーマティブニーズからリアルニーズといったところでしょうか。本人・家族と医療職種が円滑にコミュニケーションが出来るように支援することもMSWにとって重要な役割です。本書は、それらを行う上での基礎知識を得るにはもってこいの資料になりそうです。 編者の小野沢氏は、私の記憶の限りでは、医師で、亀田総合病院総合相談室の責任者でもあり、FileMakerでMSWの電子記録を作成した功労者でもあったかと思います。 ・亀田クリニック在宅医療部 部長 小野沢 滋 編著『在宅栄養管理 シリーズ 在宅医療の技とこころ』南山堂 ○内容 在宅の患者さんのQOLや疾患の管理にとっても,栄養の関与が強く意識されるようになってきた.本書では経口および経管栄養に関する実践的な知識を,エビデンスを考慮しながらも,現場での経験も踏まえて,コンパクトに整理した.栄養士のいない診療所で在宅医療に取り組んでいる医師・歯科医師にとっても,すぐに役立つ情報満載の一冊である。 ○目次 定価3,360円(本体3,200円+税5%)、A5判、223頁 、出版日2009/12
看護の視点から、小児がんの心理・社会的問題について取り上げている点が興味深い。MSWは、疾患別に心理・社会的問題について取り上げ、蓄積し、今日的状況も加味した上で、出版にまでこぎつけることがなかなか出来ない。個人の中で経験知として蓄積され、やがて消えて行く…。 丸光惠・石田也寸志監修『ココからはじめる小児がん看護 -疾患の理解から臨床での活用まで-』へるす出版 ○内容 小児がんに関する最新の診断技術や治療と、患者への看護ケアの双方について一冊にまとめられた本書は、実習で小児がん患者を受け持った学生から、小児がんを専門にする看護師まで幅広く活用できます。特に「診断時より患者が成人になることを目標にする」「医療でのチームアプローチ」の2点に重点を置いていることが本書の特徴で、これから小児がん看護に携わる初学者からベテランナースまで満足のいく内容になっています。 ○目次 (例) 第8章 トータルケア 総論/心理面のケア/特別な配慮が必要な問題/精神状態への対応/家族へのケア/教育との連携/リハビリテーション患者会・サポートグループ/看護師の燃えつき症候群の予防 9章 小児がん経験者の長期フォローアップと看護 長期フォローアップ総論/身体的問題/心理的問題/社会的問題/看護師の役割 B5判・440ページ、定価5,460円(本体5,200円+税)、出版日2009年12月 ココからはじめる 小児がん看護