新刊案内

2冊新刊 結城先生のBlogはこちら。 結城康博『日本の介護システム――政策決定過程と現場ニーズの分析』岩波書店,2011.6.30 単行本: 232ページ ○著者略歴 1969年生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒業。法政大学大学院修士課程修了(経済学)、同大学大学院博士課程修了(政治学)。地域包括支援センター勤務(社会福祉士・ケアマネジャー・介護福祉士)後、現在、淑徳大学准教授。教鞭を執る傍ら非常勤ケアマネジャーとしても勤務。専攻は社会保障論、社会福祉学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ○内容 2000年に始まった介護保険制度を基軸とする日本の介護システム。しかし、未だに「介護難民」「高齢者虐待」「使えない介護保険サービス」「行き場のない低所得高齢者」「慢性的なマンパワー不足」といった問題が後をたたない。介護保険制度の創設経緯から現在に至るまでの介護システムの変遷を検証し、制度・政策が介護現場のニーズから乖離している現実を体系的に分析。社会保障制度上のさまざまな客観的事実を踏まえつつ、真に介護現場に沿った介護システムをいかにして構築するかを経済学、政治学の議論をも視野に入れつつ論じる。ケアの現場を実践的に知悉する著者ならではの本格的考察であり、タイムリーな問題提起の書。
白澤先生がおっしゃっていた、ソーシャルワーカーに求められる機能である、コーディネーションとネットワーキングのうち、後者に関する研究書です。 川島ゆり子『地域を基盤としたソーシャルワークの展開』ミネルヴァ書房,2011.6 ○著者略歴 2007年関西学院大学社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会福祉学)。現在、花園大学社会福祉学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ○内容 本書ではソーシャルワーカーのネットワーキング機能に着目し、量的・質的調査の結果から、ネットワークとソーシャルワークの関連性を検証し、ネットワーキングプロセスのモデル化を試みる。個別支援から地域支援へと「つなぐ」という、ソーシャルワーカーの新たな役割と手法を、実践をとおして具体化させており、実践報告としても意義ある1冊。 ○目次 第1章 地域密着型ケアシステムの必要性 第2章 日本型コミュニティケアを問い直す 第3章 波及するネットワークの形成―ソーシャル・キャピタル論の可能性 第4章 コミュニティソーシャルワーク実践の検証研究 第5章 柔らかく強いネットワークを目指して 終章 ネットワーク研究の展開