新刊案内
同編者による『人物でよむ~』シリーズの第3弾。
室田保夫編『人物でよむ西洋社会福祉のあゆみ 』ミネルヴァ書房 ○内容 本書は、西洋の社会福祉の歴史において重要な役割を果たしたさまざまな人物を取り上げ、多様性を持つがゆえに直線的ではない過程を経ながらも、社会福祉への理解が徐々に深化し社会に受け入れられていった歴史を解説したものである。また、西洋の社会福祉の歴史を網羅することで、日本の社会福祉が、そこからどのような影響を受けたのかを理解するのにも有用な一冊。 [ここがポイント] ・制度、出来事等ではなく、人物を中心にとらえたユニークな構成。 ・随所にコラムを掲載。 ○目次 はしがき 序 章 歴史と人間,そして福祉 第Ⅰ部 慈善・社会事業の時代 <時代的背景> 第1章 ジョン・ハワード――監獄改良運動の創始者 第2章 トーマス・チャルマーズ――隣人愛による社会実験 第3章 ジョージ・ミュラー――神の恵みの証としてのブリストル孤児院 第4章 ルイ・ブライユ――点字の父 第5章 ヨハン・ヒンリッヒ・ヴィルヘン――ラウエハウス,ヨハネスシュティフトの創設者 第6章 ウィリアム・ブース――救世軍の創始者 第7章 F.W.C.ウィラード――アメリカにおける矯風運動の指揮者 第8章 ファーザー・ダミアン――ハワイ・モロカイの聖者 第9章 オクタヴィア・ヒル――居住環境改善のパイオニア 第10章バーネット夫妻――トレインビー・ホールの設立者 第11章チャールズ・ブース――イギリス社会調査の創始者 第12章エレン・ケイ――女性・児童福祉へ影響を与えたスウェーデンの思想家 第13章トーマス・ジョン・バーナード――児童救済事業のパイオニア 第14章レオン・ブルジョワ――社会連帯主義の現代的意義 第15章ジェーン・アダムズ――セツルメント運動のリーダー 第Ⅱ部 社会福祉の時代 <時代的背景> 第16章ウェッブ夫妻――ナショナル・ミニマムの提唱者 第17章ヘレン・ボーザンケット――1909年王立救貧法委員会多数派報告書の主要な執筆者 第18章M・E・リッチモンド――ソーシャル・ケース・ワークの母 第19章アリス・ザロモン――ドイツ福祉職を創出するフェミニスト 第20章ヤヌシュ・コルチャック――子どもの権利の尊重 第21章ウィリアム・ベヴァリッジ――自由を表現する統制的な手段 第22章ヘレン・ケラー――障害を乗り越えて 第23章ヘレン・ハリス・パールマン――ソーシャルワークの先駆者 第24章リチャード・ティトマス――ソーシャル・ポリシーの「3つのモデル」 第25章ウィリアム・シュワルツ――相互援助の思想と実践 第26章マーティン・ルーサー・キング・ジュニア――公民権運動の指揮者 第27章ホイットニー・ヤング――公民権運動とソーシャル・アクションの指導者 第28章N.E.バンク―ミケルセン――ノーマライゼーションの父 第29章エド・ロバーツ――自立生活運動の父として生きた人生 第30章マザー・テレサ――貧困者・病者への愛と祈り 人物史年表 各人物の活躍した時期 人名索引 事項索引 <コラム> 1.音楽と社会福祉実践――ヴィヴァルディの活動 2.ビスマルク 3.「孤児列車」(Orphan Trains) 4.ミュルダール夫妻 5.アガサ・クリスティと里親制度 6.アメリカにおけるフィランソロピー 7.JFKの時代,アメリカの夢そして正義