新刊案内
なかなか豊作ですね。
・高瀬幸子『在宅高齢者へのソーシャルワーク実践―混合研究法による地域包括支援センターの実践の分析』明石書店,2013.11.29
○著者略歴
日本学術振興会特別研究員PD。上智大学大学院総合人間科学研究科社会福祉学専攻修了。博士(社会福祉学)。社会福祉士。順天堂大学医学部附属順天堂医院医療ソーシャルワーカーを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
○内容
地域包括支援センターにおける高齢者の個別援助において、高齢者が抱える様々な問題にソーシャルワークがどのように機能しているかを、エコロジカル視点に基づき、量的研究と質的研究を取りいれたミックス法によって実証的に明らかにする。
○目次
序章 研究の目的と構成
第1章 高齢者を対象としたソーシャルワーク
第2章 エコロジカル視点
第3章 研究デザイン―混合研究法
第4章 高齢者のコーピングに関する量的研究
第5章 地域包括支援センターにおける援助事例の質的研究
第6章 総括
・NHKスペシャル取材班『老人漂流社会』主婦と生活社,2013.11.22
○内容
2013年1月に放送されて大反響を呼んだNHKスペシャルの書籍化。
病院や介護施設をたらい回され「死に場所」を持てない男性、自宅を失った高齢者の「終の住処」と化した三畳一間の宿泊所、自分も周りも気づかずホームレスになってしまった認知症の高齢者など、超高齢社会に住む我々が目を背けてはならない現実を徹底取材。自分の居場所を自分で選べずに「漂流」してしまう現状に警鐘を鳴らしつつ、「奇跡の共同住宅」という希望の光も示すノンフィクション。
○目次
序章 歳をとることは罪なのか
第1章 “終の住処"を選べない時代
第2章 死に場所さえ持てない!
第3章 「漂流死」する高齢者たち
第4章 知られざる「認知症漂流」
第5章 どうすれば老後の安心は得られるのか
第6章 “老人漂流"を食い止めるために
・稲葉 剛『生活保護から考える (岩波新書)』岩波書店,2013.11.21
○内容
すでに段階的引き下げが始まっている生活保護制度。生きるための最後の砦であるこの制度がこの秋、大きな岐路を迎えている。不正受給の報道やバッシングのなか、どのような事態が起ころうとしているのか。生々しい当事者の声を紹介するとともに現場の状況を報告、いま、何が問題なのか、その根源を問う。
○目次
第1章 崩される社会保障の岩盤(「働いた者がバカを見る制度」なのか
猛暑の夏に起こったこと ほか)
第2章 届かない叫び声(切符を渡されて、たらい回しに
厚労省による是正指導 ほか)
第3章 家族の限界(親族間の暴力と支配
「私」を、「親密」と「個」に ほか)
第4章 当事者の一歩(当事者が声をあげられない
親の介護のための離職 ほか)
第5章 問われる日本社会(自民党議員による人権制限論
小野市の福祉制度利用者「監視」条例 ほか)
・小此木啓吾,河合隼雄『フロイトとユング (講談社学術文庫) 』講談社,2013.12.11
○内容
フロイト派とユング派、日本を代表する両派の第一人者が、精神分析学界の二人の巨人の思想と学問の全貌を語りつくした記念碑的対談。
○目次
対話者まえがき(小此木啓吾)
第1章 出会い
第2章 人間フロイト、人間ユング
第3章 人間の心をめぐって
第4章 夢を語る
第5章 文化と社会
対話者あとがき(河合隼雄)
・『精神療法第』39巻第6号,金剛出版,2013.12.3
○目次(一部抜粋)
特集 二つの受容(アクセプタンス)をめぐって―それぞれの精神療法の立場から
・家族療法・夫婦療法の立場から:中村伸一
・ソーシャルワークでいう「受容」は,人生の一連のプロセスとの伴走である:福山和女
・ナラティヴ・サイコオンコロジーの立場から:小森康永