社会保障制度や具体的な援助手続きに関する部署内での情報共有について

最近は、もっぱら面接そのものへの関心があり、読書や研修もその方面のものが多くなっています。

一方で、ナレッジマネジメントも入職当初からずっと感心を持ちづつけており、部署内のソーシャルワーカーがそれぞれの暗黙知(経験・知識)を形式知に変えて、お互いに共有することが大切であると考えています。具体的には、社会資源(主に転院・転所先)のデータベースをFileMakerProで作成して、同時編集・閲覧ができるシステムを部署内で作成しました。これにより、各ソーシャルワーカーが知り得た情報(例:受入先で対応できる医療行為など)をデータベースにそれぞれが入力することで、部署内のソーシャルワーカー全員と共有することができます。

既に2000件以上のデータが保存されており、また主な医療機関・施設には毎年受入基準調査のアンケート用紙を郵送し、解答をデータベースに反映させることで情報精度の維持・向上を図っています。

現在課題に感じているのが、社会保障制度や具体的な援助手続きに関する部署内での情報共有方法です。

教科書的な情報はもちろんのこと、より具体的な内容(例:B・C型肝炎医療費助成制度の諸手続き方法や適応薬剤名など)について、恐らく経験したソーシャルワーカー暗黙知内で蓄積されますが、他のソーシャルワーカーと共有することができません。そのため、同じ相談があった場合、経験のないソーシャルワーカーはまた一から知識の習得や関係機関との諸手続きの妙を経験する、ということになります。また、具体的な援助手続きでは、例えばがん末期患者の自宅退院援助におけるポイントなど勘所というのが必ずあります。

転院・転所先の情報でも社会保障制度の情報でも具体的な援助手続きでも、重要なことはクライエントや家族に対して、ソーシャルワーク部門として常に一定の質を担保して援助ができるような体制を構築することだと思っています。

では、具体的にどうするか。現時点では2つの方法が考えられます。
1つは、googlesiteというツール。
http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html

こちらは、web上での情報共有ツールであり同時編集可能。しかも無料。設定で閲覧・編集できる人を限定することもできるため、誰でも見れてしまうということを避けることもできます。googleの特徴である検索も可能なため、当該情報を見つけるのも簡単。手軽に始めることができます。しかし、web上での情報共有のため個人情報やあまり公共空間にupするには好ましくない情報となると責任の上でリスクが生じてしまいます。職場で行うもとのなればなおさらです。また、表や図を挿入するにはやや操作難でした。

そのため、もう1つの方法として有力なのがMicrosoft社のOneNoteです。
http://www.onenote.com/

Microsoft Office OneNote 2013 通常版は8,908円ですが、Office Home and Businessでパッケージ購入すれば、セットで購入できるため職場でも既にインストールされている可能性があります。Microsoft社が提供するオンラインストレージOnedriveでOneNoteを共有することが推奨されている様ですが、これではgooglesiteと同じ問題を抱えてしまいます。詳細は不明ですが、恐らくサーバー上にファイルを置き、それをネットワーク上で共有することで共同編集ができそうな印象です。(まだ、操作したことが無いので確証はありません)

今後、試行してみて上手く運用出来そうならまた報告ができればと思います。