「C型肝炎新薬に助成 「2型」対象、負担を大幅軽減」『佐賀新聞』2015年5月19日

この2日間は、C型肝炎新薬の助成承認のニュースがいくつかでました。その中で『佐賀新聞』の記事が一番まとまっていました。

助成承認されて速やかに通知が出ることは良いのですが、都道府県がそれを受けてさらに要綱改定するため、タイムラグが生じます。先回のインターフェロンフリー薬の時には、期間限定で内服開始まで遡及という対応もありましたが、今回はどの様に展開するのか注意が必要です。

550万円という金額が印象深いですが、治療ができなかった方の肝炎→肝硬変→終末期までの症状コントロール目的の医療費総額を考えると十分費用対効果は高いと思います。

【関連記事】
・ギリアド社製品説明
http://www.gilead.co.jp/~/media/Japan/PDFs/Press%20Releases/5-20-2015/20150520_FINAL_Sovaldi_launch_release_JPN.pdf
・「肝炎新治療を助成、患者負担月1万-2万円- 一錠6万円の薬使用、厚労省会議が承認」『CBニュース』2015年5月18日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/45718.html


C型肝炎新薬に助成 「2型」対象、負担を大幅軽減」『佐賀新聞』2015年5月19日
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/188104

 厚生労働省は18日、C型肝炎の新しい飲み薬「ソバルディ」(一般名ソホスブビル)による治療を、医療費助成制度の対象とすることを決めた。1錠(1日分)約6万円で12週間服用するが、助成により患者の月額の自己負担は1万~2万円となる。重い副作用を伴うことがある従来の注射薬が不要となり、治療期間の短縮と高い治療効果が期待されている。
 厚労省は、今月20日の治療から対象とし、月内にも患者からの申請を受け付ける各都道府県に通知を出す方針。開発した米製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」は今月末までに発売予定としている。
 厚労省によると、C型肝炎ウイルスの感染者は推計190万~230万人とされる。ソバルディは、うち2~3割を占める「2型」と呼ばれる遺伝子型が対象で、慢性肝炎と初期の肝硬変の患者への効果が認められている。1日1錠を抗ウイルス薬リバビリンと併せて12週間服用する。日本の治験では96%で肝炎ウイルスが除去されたという。
 ただ非常に高額で、12週間の治療では併用薬も含めると約550万円。従来のインターフェロンなどによる治療での薬価より300万円以上高い。今回の助成決定に、患者からは安堵(あんど)の声が出ている。
 インターフェロン治療は約半年間かかる上、発熱やうつなどの副作用があるため治療を続けられなくなる人も多かったが、飲み薬のソバルディを使った治療であれば、仕事を休まずに治すことも可能とされる。一方で、添付文書には貧血や頭痛、倦怠(けんたい)感などの副作用が記載されている。