「がん患者就労や在宅療養支援 厚労省が対策加速化プラン」『日本経済新聞』2015年8月26日

今度は、地域緩和ケア連携調整員。社会福祉士が職種として挙げられていることは、実践を評価頂けていることでもありありがたいことです。

■関連
厚生労働省健康局「地域緩和ケアの提供体制について(議論の整理) 」平成27年8月26日
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000095434.pdf


「がん患者就労や在宅療養支援 厚労省が対策加速化プラン」『日本経済新聞』2015年8月26日
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG26H0O_W5A820C1EAF000/

厚生労働省は26日、年内に作成する予定の「がん対策加速化プラン」の概要を公表した。日本人の2人に1人が生涯に1度は経験するがんの対策として、がん検診の受診率アップを図り、患者の就労や在宅療養を支援することが柱。

 国立がん研究センターは、2015年に新たにがんと診断される人は98万2100人、がんで死亡する人は37万900人に上ると予測している。6月に東京で開かれたがんサミットでは、塩崎恭久厚労相が、がんの死亡率の抑制やがんとの共生などを目的に加速化プランを年内にまとめることを表明している。

 国内のがん検診の受診率は40%程度と、欧米に比べて低いとされる。加速化プランでは、受診率を50%に引き上げることを目指す。

 特に受診率が低いとされる子宮頸(けい)がん・乳がんについて、検診のクーポン券を配布したり、精密検査が必要と判断された人に健康診断を呼びかけたりする自治体に補助金を出す。

 医療の進歩で、がんにかかっても治療の開始から5年後に生存している割合は6割近くまで上昇した。その一方で、厚労省の調査では、働くがん患者の約3割が依願退職や解雇の経験があったという。このため、全国のハローワークにがん患者の就職相談を担う専門職員を配置し、継続して働き続けられるよう支援することを盛り込む。

 がん患者の在宅療養を支える「地域緩和ケア連携調整員」(仮称)も新たに育成する。指定されたソーシャルワーカーや看護師が、患者の緊急時に訪問看護ステーションや病院との調整を担い、安心して在宅療養を続けられるようにする。

 抗がん剤が効きにくい難治性がんや希少がんの治療薬の開発に向けた国際共同研究を進めるなど、治療・研究のための取り組みも強化する。