第30 回社会福祉士国家試験合格発表
2018年3月15日、第30回社会福祉士国家試験合格発表が出ました。全体の合格率は30.2%。試験開始以来3番目に高い合格率でした。この合格率については、ソ教連会長が談話で「今回の合格基準点が、あたかも合格率から逆算して相対的に補正されたような印象を受ける。」と指摘しています。
医療ソーシャルワーカーは、いくつかの診療報酬算定要件・施設基準に社会福祉士が掲載されており、社会福祉士を持っていないと算定できません。そのため、各医療機関のMSW部門責任者は、新規採用予定者が社会福祉士に合格したかどうか非常に気をもみます。
何故なら採用条件が社会福祉士合格者(見込み含む)となっているため、不合格となった場合は、基本的に不採用となるからです。いくら人物的に優れていてもこればかりはどうにもなりません。次点の人もこの時期には就職先が決まっています。そのため、不合格が出ると最悪1年間欠員のままということになってしまいます。急いで中途募集を出すという方法もありますが色々な意味でリスクがあります。
人が足りない・業務拡大ということでようやく増員にこぎつけたにも関わらず採用が決まらないとなるととても残念な状況になってしまいます。きっと今頃、各医療機関でその明暗がはっきり分かれているところではないでしょうか。
医師や看護師が国家試験合格率が9割なのに対して、社会福祉士は3割のため、この様な状況が起こってしまう訳です。但し、医療分野希望者のみで社会福祉士国家試験の合格率を算出できればもう少し合格率が上がるかもしれません。
来年度の採用を計画するために、参考までに愛知・岐阜・三重県内にある大学(通信、受験者0名を除く)の新卒合格率を掲載しておきます。合格率の反対である不合格率がMSW部門責任者にとっては採用リスクとなります。
名古屋市立大学 9/9名 100.0%
椙山女学園大学 13/17名 76.5%
愛知県立大学 32/46名 69.6%
金城学院大学 15/24名 62.5%
鈴鹿医療科学大学 13/21名 61.9%
愛知教育大学 8/13名 61.5%
中京大学 19/32名 59.4%
中部学院大学 29/51名 56.9%
愛知淑徳大学 38/68名 55.9%
日本福祉大学 154/302名 51.0%
皇學館大学 3/12名 25.0%
同朋大学 7/40名 17.5%
岐阜経済大学 0/1名 0.0%