大平一枝『東京の台所』平凡社,2015

大平一枝『東京の台所』平凡社,2015

〇内容
台所の数だけ、人生がある。お勝手から見えてきた、50人の食と日常をめぐる物語。朝日新聞ウェブマガジン「&w」大人気連載、待望の書籍化!収納の工夫・料理道具・便利食材…みんなのとっておきも大紹介。

「東京の台所」『&W』
https://www.asahi.com/and_w/seriese/tokyo-daidokoro/

朝日新聞系列のwebマガジン『&W』で、時々読んでいた大平さんの記事。色々な人の家の台所が写真で紹介されている。私は台所が好きだ。使っている人の個性が凄く出る場所だと思う。他の部屋でもそれは同じかもしれないけれど、台所は人を幸せにする場所だと思う。料理を作って、その匂いが部屋の中に満たされて、子ども達が「今日は何作ってるの?いい匂いだね。」と寄ってきてくれるのは嬉しい。食べて「美味しいね」と言ってくれたらもっと嬉しい。

大江さんの書く文章は、丁寧であり、やさしい。言葉選びも素敵で、気持ちよく読めてしまう。この「東京の台所」は、台所を中心に置きながら、それぞれの人生の一片をのぞかせてくれる。そう、僕らが普段やっているソーシャルワークに似たものがあるなぁ、とこの文章を書いていて感じた。あぁ、きっとインタビュイーに尊厳を持って接しているのだろうな。