Ask, and it shall be given you

8/31-9/1にかけて、全国介護老人保健施設神奈川大会に参加。9/1 ポスターセッションにて報告(演題:家族介護力の内容とその把握方法に関する一考察)。報告の前後で数名の方と、活発に質問・意見交換ができて良かった。口頭発表ではなかなかこうはいかない。関心のある人だけが来てくれて、距離の近いところで、時間を気にせずに、具体的な話が出来るので大変良い。このような機会を与えてくれた、職場と上司2人に心より感謝。いくつか貴重なコメントを頂いたので、メモ。今回の裏目的であった、「既に在宅介護スコアを使用していますよ。」という方は現れず。残念。

この他にも、ここには載せられない様な貴重な情報を頂いた。支援相談員になって1年3ヶ月。支援相談員の具体的なロールモデルはもちろん上司だが、私のずっと捜し求めていた抽象的な意味での支援相談員のロールモデルの方に出会えて、思わず涙が出そうになった。ここまで来るのに本当に長かった・・・"Ask, and it shall be given you"(新約聖書-ルカ福音書11)だと心から思った2日間だった。


・地域差/疾患別でカットオフポイントが異なるのではないか?

科研費の先行研究でも指摘されており、その点については、今回データ収集及び分析で再確認したいと考えている。

医療機関老健では対象者が異なるのでは?それなのに、同じ指標を使っても大丈夫なのか?

→適応可能かどうかをデータから検証するのが、この1年間の仕事。適応出来なければ、当然本指標の使用は止めて、他の手段を考える。

・支援相談員の実践に根拠が欲しかった。この指標だけで支援が全て規定されるわけではないと思うが、根拠の一つになりうると思う。

→この指標で支援が規定されるのではく、この指標でアセスメントを行い、介入領域を検討した上で、どのような支援をするかが重要である。目的は、利用者・家人の生活問題・障害の解決であり、スコアリングはその手段にしか過ぎない。但し、イギリスのケアマネジメント研究者デイビット・チャリス(マンチェスター大学)が指摘するように、良い支援の鍵は、如何に質の高いアセスメントを行えるかにかかっている、とも思うので、実際の支援と同時に、アセスメント手法についてもきちんと学ばなくてはいけない。

・支援相談員には、家族介護力のうち、環境因子(家族状況/家屋状況/経済状況)についてもっと意識的にシステマティックに情報収集と働きかけを行って欲しい。個人因子は私たちが頑張って支援するから。そうやって住み分けができれば、もっと効果的にチームとして利用者・家族へ支援が出来ると思う。