第2回福岡県医療社会事業協会基礎講座

来月から福岡県医療社会事業協会基礎研修講座が開催される。これまでにも、東京都医療社会事業協会の研修北海道医療ソーシャルワーカー協会の研修について取り上げたが、同様に興味深い内容である。 対象となるMSWの経験年数は不明であるが、基礎講座という名称から恐らく経験年数3~5年未満のMSWを想定しているものと思われる。 基礎講座の内容構成は以下の通り。 【概要】 日程:2007年10月7日から2008年2月17日までの8日間。 開催頻度:月2回 研修合計時間:38時間50分(オリエンテーションのみ計算から除外) 参加費:不明 会場:全て福岡逓信病院東館4階会議室 【研修内容】 ・協会について ・医療・組織について ・ソーシャルワーク倫理 ・介護保険ソーシャルワーク ・援助技術 一般領域1~2、精神科領域1~2、面接1~3、記録(講義形式、演習形式)、 ・社会資源 1~5 ・医学講座 内科領域1~2、精神科領域1~2、リハビリテーション領域 ・振り返り 【感想】 医学領域(一般・内科・精神科、リハビリテーション)別に援助技術講座や医学講座が設けられており、ユニークな研修内容となっている。日曜日をほぼ1日使用しての研修となっており、受講者は相当の覚悟を持って望まなくてはいけない。 なお、東京都協会の様に、ヘビーな実施時間帯・曜日・頻度・参加費であろうとも、内容さえしっかりしていれば参加者が殺到するという例もある。 第2回ということで、まだ実施されて間もない講座ではあるが、これだけ良く練られた研修に参加できる現地のMSWが大変うらやましい限りである。 ちなみに『病院報告』『医療施設調査』の最新版(平成17年10月1日現在)によると、福岡県内の病院と一般診療所(歯科診療所は除く)には、MSW(社会福祉士&医療社会事業従事者)が、795.3名が就労していることが分かる。愛知県におけるMSW700.0名と比べて約100名多い。 そろそろ、北海道・東京都・福岡県の様な初任者研修を充実させている都道府県協会の例を参考にして他の府県の協会も、より充実した初任者研修に取り込む時期に来ているのではないだろうか? 但し、私はホームページ上の情報のみで感想を述べているに過ぎず、上記道都県以外にホームページには掲載されていないけれども充実した初任者研修を行っているところがあるとすれば、それは構造的に見落としている可能性が高い。是非、他地域の初任者研修の情報をもっと手に入れたいものだ。