中村秀一「高齢者介護:これまでの歩みと今後の方向」『福祉講演会』2009.2.18

1/22の記事で、中村秀一氏(前厚生労働省社会・援護局長)が美浜に来られることを取り上げた。何とか時間を作って今日参加してみた。 主催者の1つである、知多中・南部居宅介護サービス事業者連絡会は、2市4町(半田市常滑市阿久比町武豊町美浜町南知多町)にある居宅介護サービス事業所の団体が平成13年2月26日に開設した団体。特別会員として、日本福祉大学が名を連ねている。これまでにも全国リーグの講師を迎え入れて講演を企画・開催している様だ。但し、HPは確認できず。 こういう連絡会は、私の職場のある市では行われていない。加えて大学との連携という部分もあり、興味深い団体だと思った。 今日の講演の感想としては、講師と企画者とで講演の目的・ねらいをどの様に共有化させていたのか疑問に思った。参加者の多くは、同連絡会に所属している現場の職員が多く、もっと俗っぽい話を聞きたがっている様に思えた。 中村秀一氏も、今回の講演会用に資料を作っている訳ではなく、定型のパワーポイントがあり、参加者に合わせて取り上げるスライドとそうでないスライドを選別しながら話した、という印象がぬぐえなかった。しかも、大切とは思うが老人福祉政策の歴史について大部分の時間が費やされ、本題である今後の方向性についてはあまり新しい知見は得られなかった。 唯一印象に残ったことは、その時代の常識では考えられないような内容でも、現状に甘んじることなく、改革を訴え続ければ、時間の経過とともに常識と変化することがあり、それを肝に銘じてサービスの質の向上や新たなサービスの創造に取り組まなければいけないということであった(例:訪問介護サービスの供給量の劇的変化:厚生省時代に訪問介護サービスの供給量を増やすよう市町村にお願いしたが、ニーズが無いので必要ないと言われたエピソードを紹介)。