「今日の相談援助指針(試行)」を開設

09年6月20日の記事「先人の知恵を借りる」で、白澤先生のご発案をインスピレーションにして、『今日の診療指針』のMSW版を作りたいと、この2ヶ月間思案していた。 XoopswikiといったCMS(Content Management System)をレンタルサーバーにインストールして、まずはMSW関連文献データベースの作成をと意気込んでみたものの専門性の無さに限界を感じた。また、文献だけが蓄積されてもそれをどのように活用するかまで踏み込まなければ、臨床家にとってデータベースとしての価値はそれほど重要ではないことになるのではと思った。昨日、「オープンソースカンファレンス2009 in Nagoya」に参加し、自作でそれらに取り組むには道のりが遠すぎると実感することが出来た。 おかげで「さっぱり」とあきらめがつき、今後は以下の2点を模索していこうと思っている。 1.Xoonipsを用いた愛知県医療ソーシャルワーカー協会『医療ソーシャルワーク』のバックナンバーライブラリー化と同協会HPからの閲覧システムの検討 2.Googleサイトを用いたソーシャルワーカーが活用する『今日の診療指針』ならぬ『今日の相談援助指針』の検討 1については、HP担当理事や業者との相談が必要だがいつ声掛けをするか。また協会として了解頂けるか。閲覧は当面県協会会員とし、同協会HPからパスワードにてログインし閲覧可能としてはどうか。各論文のPDF化(データ量は大きくなるが、検索しやすさを考えるとPDFキスト化が望ましい)は、私やそれ以外の有志と一緒に数日費やせば出来るものと思われる。もちろんボランティアである。 先人の知恵を大いに活用し、今日の相談援助業務に活かすという趣旨で構築したいが、その趣旨に賛同頂けるかが課題であろう。またHPの追加ページ作成・維持費用の見積もりも必要である。このブログを見ている理事のみなさん、いかがでしょうか?デモはこちらです。但し、著作権の問題があるので現時点ではPDFを添付していません。業者のサーバーで利用すれば広告は無くなります。 2については、内容について正確さを求めないと患者・家族に迷惑があってもいけないため当面は私と数人の知人の中での運用に限定する。既に以下の通り、サイトの構築は完成している。 サイト構築のために使用したGoogleサイトは、wikiGoogleバージョンであり、Googleアカウントを所有するユーザーであれば、インターネットが利用できるどこからでも書き込み可能である。文字だけでなく、画像を入れたり、リンクを貼ったり、データを添付することが簡単に出来る。紙媒体のマニュアルではこうはいかない。 そして他のwikiとの大きな違いはGoogleの検索能力だと思う。サイト容量として100MBが無料で使用でき、年50米ドル(本日のレート94.36円換算で4,718円)を支払えば10GBまで使用可能となる。ホームページ作成経験上、普通100MBあればファイル添付などしなければ容量追加せずにずっと運用できる位の容量である。追加する場合も決して高い出費ではない。 生活課題別、疾患別、分野別、制度別に様々な情報を集積していきたい。目的は、我々の実践経験の積みかさねを経験知から形式知へと転換し、「見える」相談援助にすることである。 1.jpg ページトップ画面 2.jpg 実際の記事 3.jpg サイト内検索結果(例:オムツで検索) ちなみに、作成にあたってのポイントは、「分類するな。検索せよ」である。これは、野口悠紀夫氏の『超「超」整理法 知的能力を飛躍的に拡大させるセオリー講談社,2008に登場するキャッチフレーズだ。分類にこだわるとそれ自体が目的化してしまいがちである。そのためページは分類なしにどんどんと作成していき、後から検索して目的のページを表示する。こうすれば、煩わし分類作業や分類方法の取り決め作業から作成者は解放されるので、心理的負担が軽くなる。(なお、Googleサイトでは自動的にサイトマップを作製してくれるため、視覚的にサイトの全体像を把握し、そこから当該ページを見つけることもできる。) 4.jpg サイトマップの表示