在宅療養支援診療所1万2552件、全診療所の13% 4割は活動不十分(2011.1.12, 8:50)資料

在宅療養支援診療所に関する興味深い記事。私の勤務している地域でも、やはり在宅療養支援診療所=どこでも積極的に訪問診療や往診をしてくれて在宅医療の各手技が可能、という訳ではないことを実感します。 この点については、ストラクチャーレベルの情報のみを掲載しているWAMNETではなかなか拾いにくいアウトカムの部分になります。この辺りの実際の情報を持っているのが、病院であればソーシャルワーカーですし、在宅であれば訪問看護ステーション、介護支援専門員だと思います。 以下、Online Medより引用。
在宅療養支援診療所1万2552件、全診療所の13% 4割は活動不十分(2011.1.12, 8:50)資料 都道府県分布は明らかな西高東低(診療報酬情報:在宅医療)  在宅療養支援診療所の届出数が、2010年10月1日現在で1万2552件となり、2009年7月1日時点の1万1955件から、1年3ヵ月で597件増加、医科診療所全体の12.6%に達した。厚生労働省が昨年12月22日の社会保障審議会医療部会に提出した在宅医療に関する資料の中で示している。一方、その活動状況は、1ヵ月間の時間外往診ゼロが42%、半年間で在宅での看取りゼロが45%であることを明らかにした。在宅療養支援診療所の4割程度は、十分な活動ができていないことを示唆している。  在宅療養支援診療所は2006年に診療報酬上の制度として設置され、届出数(毎年7月1日時点)は、2006年9434件、2007年1万477件(1043件増)、2008年1万1450件(973件増)、2009年1万1955件(505件増)と推移してきた。厚生労働省中医協に報告している。2010年7月1日現在の数字はまだ示されていない。  今回、厚生労働省社会保障審議会医療部会で在宅医療を含め医療計画のあり方に関する議論を進めるための資料として、在宅療養支援診療所の状況を2010年10月1日時点でまとめた。  65歳以上人口1000人当たりの在宅療養支援診療所の都道府県別分布状況も示しており、全国平均0.41に対し、最も多いのは長崎県で0.75程度、最も少ないのは富山県で0.17程度となっている。  関西から九州まではほぼ平均を上回る状況である一方、中部から北海道までは多くが平均以下であり、西高東低の傾向が出ている。西部で平均を下回るのは、滋賀、奈良、山口、高知、沖縄の5県のみ、一方、東部では平均を上回るのが東京、石川、長野の3都県のみとなっている。  活動状況では、時間外往診の月平均回数(直近半年間)、半年間の看取り数の状況を示した。時間外往診回数は、「1回以上5回未満」が49.2%、「5回以上20回未満」が5.9%、「20回以上」が2,9%と6割近くが実施している。しかし、ゼロが42.0%に達している実態も明らかにされた。  看取り数は、「1-4人」44.9%、「5-9人」6.5%、「10人以上」3.5%となり、55%が看取りを行っている。一方、ゼロが45.1%あった。  また、在宅医療に関する研修の受け入れの可能性については、3割近くが可能としたが、70.7%が不可能としている。 資料・在宅療養支援診療所(12.22 社会保障審議会医療部会資料、87-89ページ)(厚労省) 出典:Online Med