古谷野亘「【論評】加藤利佳子:日本の高齢者に対する心理的・社会的ケアの効果に関するエピデンスの検討~科学的根拠に基づくソーシャルワークの実現に向けて~」日本社会福祉学会関東部会『社会福祉学評論』8号,2008,p50

日本社会福祉学会関東部会はHPにて、同部会学会誌『社会福祉学評論』のバックナンバーを電子ジャーナルとして公開している。 http://www.jsssw-kanto.jp/ なお、電子ジャーナルへ移行する際の著者への依頼文は、愛知県医療ソーシャルワーカー協会雑誌『医療ソーシャルワーク』を電子ジャーナル化する際に参考になる文章であろう。 『「社会福祉学評論」著作権の移転のお願い』2012年6月29日 http://www.jsssw-kanto.jp/assets/files/tyosakuken_irai.pdf 印象に残ったのは、古谷野亘先生の論評の以下の2文である。 古谷野亘「【論評】加藤利佳子:日本の高齢者に対する心理的・社会的ケアの効果に関するエピデンスの検討~科学的根拠に基づくソーシャルワークの実現に向けて~」日本社会福祉学会関東部会『社会福祉学評論』8号,2008,p50 http://www.jsssw-kanto.jp/920社会福祉の領域において、(中略)実践の効果の検証どころか、実践場面の観察と分析から法則的な知識を得ようとする実証的な研究もほとんど行われていない。法則的知識のないところではRCTなどの介入研究のデザインを考えることもできないはずである。EBPの確立や実践ガイドラインの作成を急ぐあまり、法則的知識の蓄積をめざす実証研究の段階を飛ばして介入研究に進むのは、危険この上ないことと言わなければならない。 ・査読制度のない雑誌に掲載された論文、(中略)学内起用や商業誌、報告書などに掲載された論文を取り上げるのは危険である。