「特養入所者 補助見直し 厚労省 資産多いと対象外に」『しんぶん赤旗』2013年8月9日

以下、しんぶん赤旗より。低所得者の定義の見直しの第一回戦というところでしょうか。生活保護以外は基本的にインカムテストだったのが、程度の差こそあれ社会保険においてミーンズテストが課されるのは大きな制度運用の転換になります。今後、他制度にも大きく波及しそうです。
「特養入所者 補助見直し 厚労省 資産多いと対象外に」『しんぶん赤旗』2013年8月9日 厚生労働省は8日までに、特別養護老人ホーム老人保健施設に入所する低所得者に食費と居住費を補助する、「補足給付」制度の要件を見直す方針を固めました。入所の際に本人が資産を申告し給付対象とするかどうか判断する仕組みを導入。収入が少なくても一定額以上の預貯金など資産がある人は対象から外します。  来年の次期通常国会に提出する予定の介護保険法改定案に盛り込むことをねらいます。  現行では資産を要件とせず、(1)生活保護受給者(2)年金収入が年80万円以下(3)市町村民税非課税世帯―など低所得者を対象にしています。1カ月の食費として最大3万2000円、居住費として3万5000円を介護保険から支給しています。  制度変更では、入所者の預貯金などの所有資産に基準額を設定。基準額に基づき給付の可否を決めるほか、これまで判断材料に含まなかった遺族年金や障害年金なども収入として勘案することを想定しています。  収入や金融資産が少なくても土地など不動産を持っている人には貸し付けを行い、本人の死亡後に清算する仕組みの導入についても検討します。  補足給付 2005年の介護保険法改悪で、施設の食費と居住費が自己負担とされた際、低所得者対策として導入されました。厚生労働省によると、全国の特養の利用者約45万人のうち約30万人が補足給付を受けています。