企業立病院

恥ずかしながら、株式会社が病院・診療所等を開設することは禁止されているのに、世の中に株式会社立の病院があるのはなぜかと疑問に思っていました。ようやく理由が分かりました。

【参考】
医療法第7条(第4章 病院、診療所及び助産所 第1節 開設等)5項 営利を目的として、病院、診療所又は助産所を開設しようとする者に対しては、前項の規定にかかわらず、第1項の許可を与えないことができる。

企業立病院Wikipedia

前田由美子「株式会社等による医療機関経営の現状」日本医師会総合政策研究機構『日医総研ワーキングペーパー』№231,2011年4月1日
http://www.jmari.med.or.jp/research/dl.php?no=449

「日本では、第二次大戦後の1948年に制定された医療法により、株式会社の病院の新規開設は禁止されている。同法以前から開設されていた企業病院(大半は大企業の従業員を対象とした病院)は、その後も例外的に存続を許されたが、病院数は減少し続け、しかも大半が赤字経営に苦しんでいる(企業立病院数:1990年85→2000年67→2012年64)。これらのうち、大規模でしかも経営マネジメントが優れ継続的に黒字なのは1病院のみと言われている(福岡県の株式会社麻生飯塚病院:1918年に石炭王が篤志家的に設立。1116床)。」

出典:「2.日本の医療と医療政策についての韓国・国民健康保険公団からのインタビュー調査への回答」『二木立の医療経済・政策学関連ニューズレター』115号,2014年2月1日,p.12