「日本医療社協全国大会、命の向き合い方問う 日立に800人、講演やシンポ」『茨城新聞』2014年5月24日

茨城新聞が、日本医療社会福祉協会全国大会初日の模様を取材してくれています。


「日本医療社協全国大会、命の向き合い方問う 日立に800人、講演やシンポ」『茨城新聞』2014年5月24日
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14008406787320

ソーシャルワーカーの役割と存在を多くの人に知ってもらおうと、日本医療社会福祉協会(佐原まち子会長)の全国大会が23日、日立市幸町の日立シビックセンターで開かれた。映画「遺体 明日への十日間」の原作者、石井光太さんによる講演や災害時の医療ソーシャルワークの課題について考える災害シンポジウムなどが行われた。大会には全国から約800人のソーシャルワーカーが参加し、人々の命とどのように向き合っていくのかを、さまざまな視点から見詰め直した。大会は24日まで。
同協会は1953年に設立。医療ソーシャルワーカーや医療社会事業の普及と発展を支援する人々で構成され、会員数は全国で約4800人を誇る。
震災直後から3カ月間、被災地の岩手県釜石市で取材を行った石井さんは「命とのあたたかい触れ合い方〜東日本大震災の遺体安置所から考える〜」をテーマに講演した。遺体安置所で働く市の職員、生まれたばかりの子どもを亡くした夫婦、遺体安置所で働くことを希望した民生委員など、さまざまな立場の人との深い関わりを通しながら目の当たりにした厳しい現実を振り返り、自らの体験や思いを語った。
講演中に映画「遺体」の予告編が流れると、会場には多くのすすり泣きが聞こえ、石井さんは「人間の言葉の温かさが生きることにつながる。つらいときにそばにいてくれる人に助けられる。人と人とのつながりを大切にしてほしい」と参加者に呼び掛けた。
県内の介護老人保健施設で働く女性(31)は「家族がいない入所者に、近くで寄り添える存在になりたいと考えていた。講演を聞き、温かい言葉掛けの大切さをあらためて感じた」と話した。
24日は、茨城県ソーシャルワーカー協会30周年記念講演やワークショップなどを行う。