横山豊治「第5章 成長するソーシャルワーカーへの提言」『成長するソーシャルワーカー 11人のキャリアと人生』筒井書房,2003,pp.167-193

横山豊治「第5章 成長するソーシャルワーカーへの提言」『成長するソーシャルワーカー 11人のキャリアと人生』筒井書房,2003,pp.167-193には、ソーシャルワーカーが執筆した書籍やソーシャルワーカーが登場する書籍・ドラマについていくつか紹介されている。同氏が同年に執筆した論文の影響でいくつかMSW関連の漫画や小説などを収集することになった。

■関連
MSW/ドラマ/小説/マンガ(2006年6月27日)
MSWのマンガ(2007年4月15日)
『MSW相談室、ナツミです。』vol.1本日発売です!(2008年2月5日)
医療ソーシャルワーカー/小説(2008年11月4日)
MSW×漫画 いとしのタンバリンが発売(2011年7月30日)

砂金 玲子『ニューヨークの光と影』朝日新聞社,1990

〇内容
世界で最も刺激的な都市ニューヨークは今や破産状態にあるが、それでも多くの人びとがむらがり集まってくる。それが原因で市の福祉行政は、本来あるべき姿から制度的にも財政的にも行き詰まり、大きな社会問題となっている。市のソシアルワーカーとして長年、陽の当たらぬ町のはざまに生きる人びとに福祉の手をさしのべてきた筆者が、その実態を報告しつつ、真の福祉とは何かを追求する。

〇目次
序 「お前もニガーだ」
第1章 ピクチャーウインドーのある部屋で―ニューヨーク市社会福祉局ブルックリン福祉センター
第2章 少女ママ・ジェーンに祝福あれ!
第3章 バタードワイフたち―虐待された妻
第4章 麻薬都市ニューヨーク
第5章 理想と現実のはざまで今…
資料 ニューヨーク市のソシアルサービスの仕組み(生活保護を受ける人びと
生活保護の領域
増えつづける児童問題の対応)

〇コメント
1997年に新版増補版が出版されている。

臼田美智子『診断されないカルテ―あるソーシャルワーカーの記録』三水社,1986



〇内容
自殺未遂で片腕を亡くしてしまったOL、ひきとり手のない一人暮しのガンの老人、病気による失業…患者たちそして家族たちは、不安を胸に、ソーシャルワーカー室のドアをたたき、そして新しい人生に旅発っていった。

〇目次
安らかな別れ
でも、お父さん大好き
幸せと腕をとりかえっこ
私には顔がない
生き生き老化防止法
私は愛がほしい
こんなはずではなかった人生
夫婦って、何?
言葉は心の記号
一緒にいるって、いいなあ

中村雪江『終のすみか―ソーシャルワーカーとして』ユリシス出版,1990



〇内容
朝日新聞家庭面に連載(ケア日誌から)され反響を呼んだ話題の本。現代社会がかかえる“超高齢化”の問題を、ソーシャルワーカーとして接する筆者の姿をとおしてかいまみる。“年寄りを笑うな行く道だ~京都あだし野念仏寺”とあるように、社会として考える課題。

〇目次
1 本当の家族とは(家に帰れず退行現象
支え合い、あえぐ父娘
家族の過剰な期待 ほか)
2 死と希望の間(私には時間がない
病院前で倒れて
頼りの夫が逝き… ほか)
3 老いを生きる(核家族化の中の老婚
男性も老後に意識を
施設が動く社会に ほか)
4 連載を終えて・朝日新聞社学芸部

中村雪江『静かなる愛―ソーシャルワーカーの日記から』中央法規出版,1998



〇内容
人は1人で生まれ、1人で死ぬ。そんなことわかっちゃいるけれど、老いから死への1人旅には同行者がほしくなることがある。ベテランのソーシャルワーカー・中村雪江さんは、孤独で息も絶え絶えな老・病人と共に、その息づかいに合わせながら、共に歩む。勇気づけ、安らぎを分かち合う。それにしても、プロの伴走者を必要とする人々のなんと多いこと。心を打つ事例を通して、高齢社会を支えるシステムの必要性が浮かび上がってくる。

〇目次
援助を終えて思うこと(十三年目の微笑
死と向き合って
縫いぐるみの犬 ほか)
支え、支えられて(家で生きたい

奈津の想い ほか)
苦悩を乗り越え、生きる(青春
コーヒー店
砂丘で ほか)

貝塚レイ『蒼き広場 医療ケースワーカー半生の歩み』日本患者同盟,1998

冴木奈緒『M.S.W. メディカル・ソーシャル・ワーカー』小学館,1982



佐伯俊道『天使のように生きてみたい』徳間書店,1992


→TBS系テレビドラマ『天使のように生きてみたい』1992の原作。

〇内容
桜子と小梅は和泉坂病院を訪れた。性格的には対照的な二人だが、社会の縮図ともいえる病院で、自分自身を試してみたかった。素直な心で人のために尽くしてみたい。親身になって患者の相談にのる一方で、青年医師との恋に悩む二人。友情の危機。院内での葛藤。それでも天使のような心は失いたくなかった…。医療ソーシャルワーカーをめざす、若い女性の友情と恋愛。生命とは何か、自らの悩みを克服しながら成長する鮮やかな青春。

篠田節子『死神』実業之日本社,1996

〇内容
本当に困っている人はだれ? 市の福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事は、毎日が事件の連続だ。金もなく、子どもと公園で野宿する女性は、それでも働こうとしない。ケースワーカーを脅迫するバーのママ。結婚詐欺を繰り返してきた72歳の老女。アルコールに人生を蝕まれた男。かつては成功しながら栄養失調で保護された作家。社会からはみだした、ときにしたたかな「弱者」たちにどう対したら良いのか、日々奮闘するワーカーたちの事件を描いた連作短篇集。



〇目次
しだれ梅の下
花道
七人の敵
選手交替
失われた二本の指へ
緋の襦袢
死神
ファンタジア