日本ソーシャルワーク学会第35回大会in岡山(1日目)

日本ソーシャルワーク学会第35回大会に参加するため、2018年7月21日・22日と岡山県倉敷市に行ってきました。

■開催校主催シンポジウム
テーマは、「日本におけるソーシャルワーク専門職の社会的承認は進んでいるのか―職能団体のこれまでの取り組みと今後の課題」。日本社会福祉士会、日本医療社会福祉協会、日本精神保健福祉士協会(報告順)の各会長に加えて厚生労働省社会福祉専門官が一堂に会し、公開で議論する機会はなかなかないので、とても関心をもって参加しました。
印象に残った言葉(正確ではありませんが)は、以下の通りです。

日本社会福祉協会西島会長「(社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会にて)『ソーシャルワーク専門職』としての位置づけが明確になったこと、議論の過程においては『相談援助』ではなく、『ソーシャルワーク』という用語が当然のように使用されたことは、この10年間の大きな変化である」、「各機関で働くソーシャルワーカーの名称がバラバラで分かりづらい」、「厚生労働省社会福祉士の配置要望のお願いに行き配置の効果を説明すると、『それ報告書出ていますか?』と度々尋ねられる。実態把握のための調査研究と報告書の取りまとめの必要性を感じる。また、職能団体が調査する際の研究者とのコラボレーションが必要」。

 日本医療社会福祉協会早坂会長「退院支援に診療報酬がついたことで。患者のためだけでなく、(いち職員として)病院の役に立たなければいけない側面も生じている。」、「一方で、これまで医療のコアにしか診療報酬はつかないと言われてきたが、がん患者に対する療養・就労両立支援指導料ができ、医療の周辺・生活に報酬が付いたことは画期的である」、「(厚生労働省に)報告書を持って行くだけではなく、A4用紙1枚の資料で説明する必要がある。」、「厚生労働省からは『事例を出しても駄目です』と言われる」、「国民の代表である国会議員や患者、どんな人からも信頼を得られる存在になる必要がある」。

 日本精神保健福祉士協会柏木会長「退院支援相談員・精神障害者相談員は、PSWの役割だったはずだが、PSWとして配置されなかった。自己反省的には我々に力が無かった」、「支援が必要な人に支援ができるように、社会的承認が必要である」

 添田福祉専門官「国の中にもどんな人でもソーシャルワーカーになれるという雰囲気がある。」、「研究者個人の科研費は埋もれる」「(社会福祉推進事業など)国の研究事業でないと把握されにくい」「ソーシャルワーカー個人の力でみせていくことは終わった」、「個人が何をしているのかというレベルではなく、職能団体として問われている」「資源開発・住民主体の関わりをやってきたか」、「活動分野は広がってきているが、広がって何をしているのか。実態把握が無い。根拠集めをして欲しい。せめて日本社会福祉士会の会員だけでも実態把握を。そのために社会福祉推進事業(p7)が認められた。現場にボールを投げた。今度は職能団体から説明して下さい」。

他にも質疑応答では非常に興味深いやりとりがありましたが、これは参加者のみのお楽しみということで。

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中庄駅から、ここからは見えない会場へ。炎天下。

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会場到着。約徒歩15分。炎天下。写真もぼやけています。

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素朴なお弁当

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開催校シンポジウムの様子

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大会1日目が終了。思いのほか愛知県からの参加が多く、急きょ倉敷駅近くの居酒屋へ。I君ナイスチョイス

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手前が鰆に火を通して酢味噌をつけたもの。奥がカツオのたたき。とても美味し

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鹿児島産地鶏。左が親鳥で味が濃く、右が若鳥で身が柔らかい。美味し。色々と話して刺激を受ける。

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ホテル周辺は田園風景と勝手に思い込んでいたが、なかなかの飲食店の数。ホテルの目の前にまさかのラーメン屋

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居酒屋でおなか一杯になったので、肉無、小盛を注文。美味し。