withの会活動報告

近隣地域老健支援相談員合同懇親会(通称:withの会)を5月23日に開催。今回は、「当施設における支援相談員業務電子化~現状と今後の課題~」についてお話させて頂いた。 思えば本会も、2006年7月28日に第1回を開催して以来、はや2年が経過する。月日が流れるのは早いものだ。あれから2ヶ月に1度集まり勉強会と飲み会を行なっている。 今回、上司との事前打ち合わせでの確認事項は、「当施設で蓄積した経験を他施設に公表し、共有化を図る。それにより近隣地域支援相談員業務の標準化を図る」ことであった。 まずは、私から約1時間、各種データベースを実演しながら解説。 上司からの総評で次の3つのキーワードが出されたことが印象的だった。 1.公憤 2.効率化 3.標準化 1は、何よりも電子化のきっかけとしてのエネルギー、動機を指している。「何でこんな状況なんだよ!」という公の憤り(公憤)をエネルギーに当施設のデータベースは全て作られた。 2は、データベースを作ったことにより大幅に事務時間が短縮されたことを指している。但し、忘れてはいけないのは、目的は捻出した時間を本来業務である面接や訪問や調整に取組む時間へ再分配するためであり、決して楽をするためではない。 3は、どの支援相談員でも相談者からの問合わせにきちんと対応できるようになろうという姿勢を指している。当法人の複合体としての性格上、職場の配置転換(急性期病院、療養病院、老健、在介)があるため、職員の交代がある。また、担当支援相談員が休みの日に別の支援相談員でも対応できるようにする必要がある。そのためには、支援相談員全員で共有化できるフォーマットとそれを使用する上での業務の標準化は必須であり、その手段としてデータベースを作成している。これは特に新規相談者が実際に利用に至るまでの進捗状況を把握して対応する時に重要である。利用手続き中の方からの問合わせに、「申し訳ありませんが、担当者は本日お休みです。私は良くわからないのでまた明日かけ直してください。」ではいけない。 (感想) ・データベースは、専用ソフトや知識が必要でありとっつきにくい。しかしエクセルで作成されている部屋割(施設内LANが構築されているのでどこのパソコンからでも閲覧可能)は、直ぐにでも取り組み易く、皆さん関心の度合いが高かった。逆に今は紙媒体で部屋割を管理しているとのことで、その大変さは想像を絶する。 ・他職種とデータベースを共同使用するためには、まず他職種にそのソフトを利用した際の有用性を説明し、理解を得ることが大切。その上で、利用者間での基本的かつ実行可能なルールを設けて運用する。また、その後も利用者の声を反映する形で適宜メンテナンスをしたり、逸脱行為者には個別にケアをすることが、信頼性の高い情報を共有するための秘訣である。 ※本データベースの詳細については、6月上旬発行の愛知県医療ソーシャルワーカー協会『医療ソーシャルワーク2008』に掲載予定。