北海道MSW協会「医療ソーシャルワーカーキャリアラダー・モデル」説明会のお知らせ

北海道MSW協会は5月15日、「医療ソーシャルワーカーキャリアラダー・モデル」説明会のお知らせをホームページに公開した。第62回北海道医療ソーシャルワーク学会の中で協会企画として開催される位置づけだが、『ラダーハンドブック』が会員に配布されている様子。

同学会において、松原俊輔(医療法人愛全会 愛全病院 地域医療連携室)が、「北海道医療ソーシャルワーカー協会キャリアラダー」の可能性 ~ソーシャルワーカーのキャリアデザインを描く~、というテーマで発表を予定。発表内容の要旨が興味深い。

【発表内容】
2019年度より、北海道医療ソーシャルワーカー協会キャリアラダー(以下ラダー)の運用が開始となる。当協会がめざすソーシャルワーカー養成(ジェネラリスト)の段階を明らかにしたもので、ソーシャルワーカーとしてのキャリアデザインを描くうえで重要な指標となる。 本ラダーは一人職場や、新人から経験年数豊富なベテランワーカーまで、セルフチェックのうえ自己のラダーレベルを設定し、自己学習かつ適切な研修を選定するための指標として活用できるのと同時に、バイザー・バイジー間でラダーレベルを設定、評価用シートを活用し、スーパービジョンを実施するといった職場内運用も可能なものである。当協会としては、運用開始初年度は主に、会員へのラダー普及を目的とする。 運用開始にあたり、2018年度に実施した試行的運用とそのアンケート結果、学識者へのコンサルトをもとに最終版として作成した本ラダーと、ラダーシステムに沿った研修体系の構築に至った経緯、今後の展望について述べる。


ラダーを、①自身の成長の指標として、②スーパービジョンの際のバイジー・バイザーの共通言語として、③職場内昇給と連動させる根拠として、活用することが期待される。静岡県・北海道がこの分野では先駆的な取組を行っている。もう1つの県でも検討開始していると聞いている。どちらも、その分野に情熱をもって取り組んでいる会員と研究者の存在が大きい。

当方の立場としては、日本協会が音頭をとって全国基準を設けそれを各都道府県協会の研修担当部門が利用して研修体系を構築することが肝要と考える。ただし、上記各都道府県の先行実践を否定するものではない。本質的に必要なものでありなければ自分たちで作るしかないという動機は当然のことだからである。このままでは各地域でバラバラな指標がいくつも誕生してしまい、共通指標で会話ができない・全国規模で研修体系のアップデートができない事態が構造化してしまう危険性がある。他職種の職能団体と伍していくためにも早急に取り組むべき分野である。

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